口から出まかせ日記【表】

もうすぐゴールデンウィークですね(早)

木刀の素振りを続けて15年。

前回、家の押し入れを開けると武器だらけという話をしました。

 

star-watch0705.hatenablog.com

 

家にこうも武器があると、まるでスイスの人みたい。民間防衛的な感じです。いったい何から防衛するんだという話ですが、そりゃあ、ゴジラだのガメラだの使徒だの、凶悪な存在から家と土地と財産を守るために決まっているではないですか。まったく、八百万の神々が住む日本は恐ろしい所ですよ。

 

ただ武器を持っているだけでは刀の持ち腐れです。いざという時に使いこなせませんから、ちゃんと手に取って振りまわしています。ここ15年くらい、木刀ならば、ほぼ毎日振っていると思います。15年前というと、まだ私が祖父といっしょに居合道の練習をしていた頃です。

 

道場には居合道の段位を持つ人がたくさんおりました。女子なんてのはおりません。私以外は六十代より上のおじいちゃま。つまり、みんなが剣でも人生においても先輩なのです。そんな方たちから、それはそれは大変に可愛がられました。私は感謝しております(意味深)。

 

それはいいとして、特に熱心に教わった先生から、「剣は毎日振りなさい」と言われ、そのとおり毎日、律儀に数百回は振っていました。すると、初めはいまいち意義が分からなかったのが、だんだんとその効果を実感するようになりました。

 

居合の練習では、木刀ではなく、模造刀を使っていました。段位が高くなってくると、普段の練習でも真剣を使う方が多くなってくる。その後、私は三段まで昇段したのですが、なんだか怖いし、ずっと模造刀を使っていました。

 

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刀は上手に振ると、ヒュっと、空気を切る音がします。涼しげで綺麗な音です。適度な力加減、速度、入刀角度の正確さ。もろもろの条件を一致させることによって、刀は空気を切ることができる。これが、なかなか難しいようで、できない人は何年やってもできない。空気が切れない振り方だと「ありゃ、棒振りだ」とか言われて、陰でからかわれます。

 

毎日木刀を振っていたせいか、私も空気を切る音を出せるようになると、褒められました。よくわかんないですが滅茶苦茶褒められまして、なぜか寿司をおごってもらいました。ただ、浮かれてちょっとサボったら、音は出なくなりました。するとサボったことがモロにばれてしまって、気まずいのですよ。

 

年月が経ち、生活も変化して、道場に顔を出さなくなり、祖父も亡くなりました。たまに昔使っていた刀を振ってみると、ちゃんと空気を切る音がします。15年間木刀を振ってきて何か良かったことがあるのかなというと、はっきり説明するのは難しいんです。

 

よくスポーツ選手が「ゾーンに入る」とかいう事を言いますけど、それはつまり、悩みや苦しみや怒りといった、あらゆる感情とは無縁の領域に自分を置く事だと思います。木刀の素振りは、自分にとってはそういう効果に近いと感じます。そしていまだに刀で空気を切れるというのは、自分の中でのバランスが安定している証拠だと考えています。現実で何か起こったとき、自分の中の均衡は果たして保てているのか。それを刀が証明してくれるわけです。

 

あと関連があるかどうかわかんないですが、15年以上、体重が変わりません。当方は身長165センチで、ちとタッパが足りず悔しいのですが、体重は53キロをキープしています。雑に計算すると、BMI19.5です。高いカネ払ってライ〇ップなんかで誤魔化してないで、みんな木刀を振った方がいいんじゃないのかな(適当)。

 

bmi.nobody.jp