口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

近所で虐待の可能性があり、児童相談所に報告した。

 

先日、はじめて児童相談所に相談をした。

 

www.mhlw.go.jp

 電話したのは児童相談所全国共通ダイヤル。初めてなので緊張したが、担当者の方々の柔和な対応にホッとして、自分なりに冷静に状況を伝えることができた。大体どんな話し合いがあったか、際どい情報はぼかしつつ、以下にまとめていこうと思う。

 

まず「189」に電話をすると、担当のオペレーターにつながり、そこで郵便番号を口頭で伝える。すると、相談者の住む地域の「管轄児童相談所」の方へ連絡が回される。私は携帯電話から掛けたのだが、固定電話の場合は、市内局番の番号から大まかな住所を特定できれば、そのまま「管轄児童相談所」へ繋がるようだ。

 

管轄児童相談所の担当者につながると、「家庭内でのご相談ということでしょうか」と言われたので、家庭内ではなく、近所で虐待の可能性があるので相談したいという旨を告げる。すると別な部署に回され担当者が出た。その方に虐待の可能性がある家の住所を伝え、その後に、虐待と思われるような兆候に関して話をした。簡潔に羅列すると、

 

  • 2~3か月ほど前から、子供の泣き声が聞こえる。暑くなって自宅の窓を開けるようになってから、耳に入るようになった。泣き声が聞こえるのは主に平日の日中。母親が子供を叱った後、子供が泣く、という状態が数時間続くことがある。

 

  • 母親が子供を大声で叱るその口調が、恫喝に近い印象がある。具体的には、「○○するんじゃねーよこのやろー」「何回言ったら分かるんだてめー」という感じ。家の窓や戸を閉め切っていながら、外にまで響いているので、非常に大きな声だろうと思われる。

 

  • 子供は二人で、どちらも小学生以下の年齢だと思われる。親と一緒に近所を散策したり、車でどこかへ遊びに行ったりという様子が見られない。夫婦喧嘩をしている気配は感じられない。父親は日中、仕事に行っている。母親は、仕事をしているかどうかが分からない。

 

といったことを伝える。そのあと、担当者の方から具体的な対応に関して話があった。調査の対象となった家庭には、まず電話で連絡をする。続いて家庭訪問を行い、家族との面談へと移るようだ。しかし、対応の結果については、プライベートな情報なので相談者には教えられないとの事。

 

職員が調査対象の家庭へ連絡をする際に「匿名での連絡があった、と伝えるか、それとも相談者の名前を具体的に伝えるべきか」という事を言われたので、匿名希望にした。それから自宅の電話番号と、携帯電話の番号を伝えた。もしかしたら追々、連絡するかもしれないという事を最後に伝えられて、相談は終了した。

 

もしかしたら虐待かもしれないという感覚は、数か月前からあった。でも、もしかしたら勘違いかもしれないし、報告することで、かえって何かめんどくさい事になるのではないかと感じて、なかなか決心できなかった。でも、子供の引きちぎれるような声を聞いて、ついに相談することにした。相談した後は非常に安心感があり、不思議と、子供の泣き声も静かになっていた。

 

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 報告する以前に、湯浅誠さんによるこちらの記事を読んでおり、勇気づけられた。虐待の相談をする前には、誰にでも心理的な迷いがあることが伺える。ただ、児童虐待を発見した際の通告は法律上、義務であることは意識しておくべきかと思う。

 

上の記事で個人的に興味深かったのは、埼玉県のある児童相談所の所轄での虐待通告受付件数11,639件のうち「虐待あり」と判断されたケースが84.8%にも及ぶというデータだ。これは「あれってもしかして虐待ではないか」という勘が、実際に当たっている可能性が高いのでは、と感じさせる内容だ。

 

ただし、通報数のうち6割以上は警察からのもので、近隣住民や知人からの報告は全体の2割程度。人数としては1万人につき2人ほどの感覚であるとも述べられている。その背景には、世間体といったものも絡んでくるだろうし、個人の心理的な葛藤もあるのではと感じ取れる。

 

事態がどう展開していくかはまだ分からないが、できる限り、静かに見守りたい。また今回の内容が、間近で虐待の気配を感じながらも、それをなかなか報告できずに葛藤している方の一助になればと思う。