口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

遠い職場を選ぶ人。

働いていた頃、不思議に思っていたのが、わざわざ遠くから通勤している人がいることだった。それも、会社の都合云々というわけでもなく、選ぼうと思えばいくらでも家の近くに職場が見つかる人が多かった。

 

毎日、一時間以上かけて車や電車を使って仕事に来るのは、見るからに大変そうな感じだ。通勤時間も含めての仕事だと思うので、それが長くなればなるほど、仕事の時間が余計に長くなるわけで、なんでだろうなぁと思っていた。

 

職場の中で軽い派閥のようなものもできた。「家から職場が近い派」「家から職場が遠い派」である。私は「家から職場が近い派」に所属し、同じ派閥の兄ちゃんや姉ちゃん、おばちゃんやおっさんと、お昼ご飯の時など、「なんであの人遠くから来るんだろうね~、もっと近い場所が色々あるじゃんね~」などとみんなで話しながら、握り飯を食ったりしていた。

 

一方、「家から職場が遠い派」は、物静かな人が多く、といっても性格は決して暗くはないのだけど、仕事中でも体力を温存している印象があった。アグレッシブな感じはなく、淡々と仕事をする人が多いように感じた。あれは帰宅のために体力をセーブしていたのだろうか。帰宅が本職なのだろうか(失礼)。これらはごく狭い職場での観察なので、あんまり真に受けないでください。

 

でもとりあえず、職場が家から近いと、それだけでトクをするとは思う。朝ゆっくりと準備ができるし、帰りはさっさと家に戻れる。それだけで体力も精神力も保てると感じる。職場というのは一種のステージであり、そこで役者になるわけだ。生粋の役者はともかく、私みたいな素人がずっと役を続けるのは辛い。だからこそ、役者になる前後の環境整備は欠かせない。

 

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すぐに帰れる環境が近くにあるというだけでも、心に余裕ができる感じがするのだけど、こういった感覚は人によるのだろう。少なくとも私は、家から近い職場でしか就職する気が起こらない。いままで、家から30分以上かかる職場にお世話になったことが無い。

 

遠くから来ている人に、「なんでわざわざ遠い職場を選んだんですか」などと聞くのは勇気がいる。そこにはもしかしたら、その人独自の思想とか、抱えている問題があるような気もするからだ。でも昔、二人だけに面と向かって聞いたことがある。

 

ひとりは「成り行きでこうなった」みたいな答えだった。時間かけて仕事にいくのって大変じゃないですか、と聞いたら、「いや、別に」という返事。もっと近ければ楽だし、やりたいことをする時間がとれるでしょう、と聞いても、「あんまりやりたいこともないしなぁ~」みたいな、もっさりした回答であった。

 

もうひとりは、「私は遠くじゃないとダメ」という人だった。「職場はなるべく家から1時間くらい離れていた方が好き。私の普段の生活だとか、そういったものを全然知らない人がいる場所じゃないと働けない」という事らしい。

 

家と職場との距離感は、人によって最適なものがあるのだろう。私にとって最適の職場は自宅だ。ゼロ距離が一番だ。なんせ自宅が一番仕事がはかどる。家事は出来るしブログは書けるし、作業効率が素晴らしい。お茶もお菓子も自由に食えるし、トイレにいつでも行ける。お金さえ何とかできるなら、私は一生、家を職場としたい。