口から出まかせ日記【表】

もうすぐゴールデンウィークですね(早)

節約をさせない絆は断つ。

まに知り合いに会うたびに、「ほし君は車、買わないの?」と言われる。その度に「買いません!!」と、決然と表明し、白目をむきながら思い切りアイスカフェオレを吸ったりすると、相手はそれ以上追求せず、「おれ、最近、尿酸値が……」なんて自分の話をし始める。

 

私の地元では、30代で車を持っていない人間は珍しい部類に入るのだろう。スマホを持っていないだとか、それに近いくらいの印象を人に与えるのかもしれない。とにかく、車がないと人間始まらないという感じの土地柄だ。

 

10年以上前に免許は取得しているものの、その後、車をほとんど運転していないことは前に書いた。なんでこうなったのかよく分からない。それでも、車を運転しないで生きてこれたので、すっかり馴染んでしまった。

 

star-watch0705.hatenablog.com

 

それに、車を所有しないだけでも、ずいぶんと節約になる。車を持つと、年間の維持費だけでも結構かかってしまう。さらに、数年ごとに車を買い替えるとなると、まるで車を所持するために働いているんじゃないかという感覚にならないだろうか。

 

周りの人を見ていて思うのは、「この年で車を持っていないのは恥ずかしいから」「他の友達も買ったから」みたいな理由で車を買う人が多い。自分にとっての必要性ではなく、見栄や世間体に従っているわけだ。そして、自分で望まないのに、大事なお金を払い続けるという生活を、なすすべもなく受け入れることになる。

 

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人に節約をさせない「絆」に関する話はよく耳にする。「絆」の為に、自分の意図とは反するお金を払わなければならなかったり、そもそも、自分の意志が「絆」の価値観に染まりきっており、疑問も呈さないという状態の人がいる。

 

実際に聞いた例をあげると、地元のある中小企業の社長が、自分の所持している持ち物と同じものを社員にも揃えさせるという、同調圧力があるらしい。もちろん、「俺がしているようなロレックスの時計を買わないとお前はクビだぞ」とか、身も蓋もない感じではなく、「○○君も大人なんだから、そろそろこういうのを揃えておこうよね」なんて言いながら、ロレックスの時計をちらつかせたりするようだ。別にロレックスの時計を悪者にする気は無いけれど……。

 

その会社では、上司が揃って社長に倣い、身の丈に合わない高級時計や革靴、スーツ、車なんかを所有しているようだ。そこで自分の価値観を貫き、「そんなのいりませんよ」なんて言おうものなら、えらい目にあうだろう。社会人としての自己決定など尊重もされない。そこでまかり通っているのは「構成員」を維持するための風習なのだから。

 

ミニマリストや断捨離といったライフスタイルの勃興の背景とは、時代が進んで、同調的にお金を使わせる人間関係を回避しやすくなり、生活のデザインを自分で設計する自由度が高まったからだと、なんとなく思っている。とにかく、今後はどう節約していくかが生活設計のカギになるのは間違いなさそうだ。

 

そして何よりも節約になるのは、人に節約をさせないような「絆」を断つこと。それは、別に人間関係をことごとく断つことを意味しない。回避すべきは「絆」などと称しながら、人のお金の使い方や、行動の自由を縛り付けようとする文化だ。