口から出まかせ日記【表】

もうすぐゴールデンウィークですね(早)

天気が悪い時は東京国立博物館にひきこもる。

 

週の土曜日は東京にいましたが、なんと、朝から雪でした。「ホテルのエントランスを抜けると、そこは雪国であった」と、思わず口にしたくなるような光景。高円寺駅のホームで電車を待っている間、みぞれ混じりの雨が、だんだんと雪片に変わっていくのは、雪を見慣れた東北人からしても感動的であり、スリリングな体験でもありました。

 

上野までやってきたものの、この天気と寒さで、歩き回る気力が萎えてしまいました。当初の計画では、銀座あたりをぶらついて、歌舞伎座でも眺めたかったんですが、取りやめ。「じゃあ、どうしよう」と思い、とりあえず浮かんだのが、「国立博物館にひきこもろうか……」というアイディアでした。

 

 

東京国立博物館に行こう。  

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ドーン。東京国立博物館です。「東京で天気が悪くなって予定が崩れたら、とりあえずここに来る」と、私の意識の中で強固に結びつけられている場所。しかし、チケット売り場の人の多さには驚愕ですよ。みんな同じことを考えているのでしょう。空いてたら特別展を観ようかとも思いましたが、総合文化展(普通の入場券)のチケットを買って中に入りました。

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この天気の中、特別展待ちの長い行列が。やめといて良かったです。私は混雑した温泉や銭湯の脱衣所と、混雑した博物館や美術館の展示会が、この世で一番嫌いです。

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ということで、右向け右っと、隣の東洋館に入ることにします。正面の本館に比べると、パッと見て分かるほど空いているのです。よし、あそこにひきこもろう。のそのそ歩いて東洋館のロビーに向かいました。

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いやはや、いきなり天国です。中は暖房が効いてポカポカ。それに座る場所もたくさん。おもわずソファに腰を下ろしたら、まったく動けなくなってしまいました。ここに住んでもいいかなと思いました。住まれたらかなりの迷惑でしょうがね。

 

東洋館を歩こう。

体が温まって人心地ついたところで、東洋館を散策することにしました。

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東洋館の良いところは、一部の展示物が、ケースにも入れられず大胆に置かれていること。流石に触るのはNGですが、自分の視線と古代の芸術品との合間に、何の障害物もないというのは、なかなか感動できるシチュエーションです。あらゆる方向から眺め回すことができます。

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ガネーシャとにらめっこもできる。

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展示物のサイズも、極小のものから巨大なものまで、バリエーションが富んでおり、見る人を飽きさせません。照明がとても効果的に使われていますね。人と物が相対する際の風情が引き立ちます。

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展示品の配置の仕方も、門外漢の私からして、勉強させられるものがあります。

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展示スペースは地下を含めて6階建て。さらに中央は吹き抜けとなっています。高いところから見下ろすと、かなりの未来感を感じられて、好きです。

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綺麗な壺ッ!!(謎の気合)

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これ、名前を忘れましたが、いつ見てもびっくりします。

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あと、意外と知られていないかもしれませんが、東洋館の三階にはテラスがあり、風景を眺めながら休憩もできます。

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外の眺めはこんな感じ。あいにくの天気ですけど、歩く人の姿や、建物の外観をじっくり眺めることができます。この時はあまりの寒さに1分ぐらいで退散しましたが。

 

午前中の二時間ほど、たっぷりと東洋館で過ごすことができました。来ているお客さんは、8割がた外国人の方だと思います。その後、本館も覗いてみましたが、すんごい人でした。東洋館。東京国立博物館というメジャースポットの中にありながら、意外な穴場のようですね。

 

雪の上野公園。  

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午前中いっぱい博物館を見て回りましたが、天気が回復する様子は無く、早めに帰ることにしました。ただ、その前にちょっとだけ上野公園を見て回ろうかと思い立ち、寒さに震えながら散策しました。しかし、人の姿がまばらです。

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上野東照宮の参道。画像では分かりずらいですが、とても細かい雪が、ひっきりなしに降っていました。

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五重塔。冬の京都にでも来たかのような錯覚を覚えます。

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社殿にお参り。上野東照宮はけっこう長い間工事をしていましたよね。新しくなった社殿を眺めるのは初めてでした。金で装飾された部分が鈍く光っており、むしろ曇天の下でこそ、渋くて見栄えがいいように思えました。

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東照宮の境内にはミカンの木がありまして、実がたわわに生っていました。寒々とした風景の中で、このミカンの明るい色を眺めると、なんだか優しい気持ちになります。

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上野大仏にもお参りをしてきました。上野大仏といえば、震災やら戦争の影響で、お顔だけがこうして残されているわけですが、「これ以上、落とすものが無い」ということで、受験祈願の仏様として人気があるようです。

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合格祈願の絵馬がびっしり。この日は大学センター試験の最終日でした。お賽銭を入れ、全国の受験生のために祈りました。君なら大丈夫、絶対に受かるよ(誰に言ってるかは不明)。このあとお昼ご飯を食べて、新幹線で地元に帰りました。

 

おまけ

 

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上野駅の改札から見れる素敵なアート。

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東北新幹線の車窓から。旅行というのは、新しい場所を発見する楽しさもありますが、何度も同じ場所を訪れることで、意外な発見ができるものです。そんなことを考えながらミネラルウォーターを飲んだら、盛大に咽まして、隣のおじさんに「大丈夫かい」と心配されました。すいません。私は大丈夫です。