いつもブログを読ませていただいているひかりさんが、ちょうどタイムリーなお題を提案してくれましたので、ちょっと書いてみようかと思います。
そう。明日はエイプリルフールなんですよね。なんかよく分からないけれど、嘘をついていい日です。まあ、あんまり深刻で稠密な嘘をつくと、その後の自分の人生の展開が変わったりしてしまうので、ほどほどの、後を引かないくらいの嘘がいいのだと思いますよ。
例えばどんなのがいいかと言えば、そうですね。家族そろっての朝ごはんの席で、「俺ようやく就職する気になってさ、来月から北センチネル島に行くよ」とか、「起きたら俺、女になってた」と、Tシャツの内側にぶんぶんに風船でも詰めて巨乳になってみるとか。
はい。私にはその程度の無残な嘘しか思いつきません。家族は「あ、そう」とひとこと言ったきり、納豆をかき混ぜたりして、全く意に返さないでしょう。私ひとりだけが敗北感に打ちのめされるのが、目に見えるようです。この際はっきり言いますが、エイプリルフールだからといって、嘘の下手な人が嘘をついてもどうにもなりません。嘘による効果が得られないからです。嘘によってその一日に艶を出せる人が、エイプリルフールの主人公です。私なんかじゃ静かに心の中でさめざめと泣くのがオチです。
そもそもエイプリルフールの日が来ても、わたしなんかは夕方になってようやく、「あ～そういや今日、エイプリルフールだったじゃん」とかなんとか思い出すのが、いつものパターンです。エイプリルフールの前日は、明日はエイプリルフールだなんだと意識する癖に、その当日は意識から抜けているのです。夕方に気づいて嘘をつこうとしても遅い。どういうわけか知りませんが、エイプリルフールの嘘は午前中に付かなければならないからです。午後からの嘘は、ただの嘘になってしまい、その人はただの嘘つきになってしまうのです。
だいたい4月の初日の午前中というのは、働いていようがいまいが妙に忙しかったりします。パンツを履いたり、銀行に寄ったり、ブログを書いたり、回覧板を隣に届けたり、嘘をつく暇もなくあっという間に午前中は過ぎる。一息つける時間が来て、さあ堂々と嘘をついてやろうかと思っても午後なので遅いんです。こういう、融通が利かないところがエイプリルフールの欠点ですよね。
あと正直いって、もうエイプリルフールなんて関係なく、毎日みんな多かれ少なかれ嘘をついている。だから、「逆エイプリルフール」の方が効果があると思います。その日は絶対に嘘をついてはいけない。こっちの方が刺激的です。みんな本音で話すので、人間関係が瓦解して、その辺で罵倒やら殴り合いが起こるでしょう。春うらら。
【追記】
上で、エイプリルフールは午前中しか嘘ついちゃいけないと書きましたが、Wikipediaによると、それはイギリスでの風習であって、その他は関係ないようです。一日中嘘ついてOKですが、ほどほどにしときましょう。
