そうなんです。我がふるさと福島県の誇り、「へたれガンダム」が持っていたビームライフルが、なんと盗まれてしまったらしい。これは大変な事です。ビームライフルのメガ粒子の威力は、宇宙とは違い大気中では減衰率が高いものの、危険なことは変わりません。早く見つかって欲しいものです。どっかに落ちてたりしてないですかね。田んぼの脇とか。
数日前から新聞やニュース番組でさかんに取り上げられています。その雄姿が全国のお茶の間に流れるというのは、熱い想いを感じると同時に、得物を失くしたその姿がまた切なく映ります。この「へたれガンダム」ですが、私の家から車で10分ぐらいの近所に立ってます。そりゃあ、なんとなく様子が気になって、見てくることにしました。
はい。立ってました。
比較用です。今年の1月に撮影。本来なら本体と同じくルナチタニウム合金製の重厚なライフルを、どこか疲労の影を感じる哀愁漂う姿で持っていたのです。まさに哀 戦士。
そして現在です。強奪されたライフルの代わりに、有志の方がショットガンを持たせてくれたそうです。まさしく愛だ。しかし、地球連邦製モビルスーツにショットガン装備というのはなかなか珍しい。というか、本来なら強襲用の実弾兵器というのは重装甲かつ高推力を備えた生存率の高いMSに装備させる方が理にかなっていると思うんですよね。ケンプファーなんか推力はともかくあの紙装甲じゃ、強襲っていうよりはカミカゼ特攻みたいな運用しかそりゃ出来んよって話です。まあ、演出上とはいえ、スカーレット隊がなんであんな出落ち
近づいてみると、なかなか乙な持ち方をしている。ちょっと小さいけど、似合ってると感じます。ガンダムの武装はボディーカラーとは違う、抑えた色合いをしたものが合います。この銃をチョイスした方、ナイスです。左足をちょっと捻っているのも、なんとも言えない風情がある。
左側から撮影。へたれシールドが鮮やかです。全体的に上半身がマッシブなんです。どう見ても貧弱な下半身が弱点と分かりますが、完璧な兵器なんて可愛げが無くてつまらない。そう思いませんか。ちなみにこの日の予想最高気温は35℃。
やや猫背気味の姿勢がたまらないぜ。後頭部に皺が寄っているのは教育用コンピューターの賜物か。ちなみに、背中から突き出ている白い棒がビームサーベルです。千歳飴じゃありません。
両肩の下がり具合が、詫びを感じさせます。胴体のくびれ方をみていたら、ふと、死んだ祖父を思い出した。
へたれガンダムの見つめる先には
どこかむせるような、夏の日差しに満ちた平凡な田舎の光景。この目の前の細い道路は、これでも車の通りが激しいんです。ここで写真なんか撮ってると、かなり人目に付きます。よくこんなところで盗もうなんて考え付くものです。
いろんな角度からぽーっと眺めてたらですね、ちょうどパトカーが脇に停まりまして、警察官の方が二人降りてきました。（あ、これは事情聴取されるパターンかも……）と、免許証を握りしめて突っ立っていましたが、警察官の方々は特に気にすることもなく、スマホでへたれGの写真を正面から撮ったりしていました。警察官のひとりから、「新聞とかに載ってるから、観に来られたんですかね」と聞かれたので、「そ、そうなんですよ～ッ。はやく見つかって欲しいですね～ッ」と元気よく答えました……。
【追記 6/14】
また新しい武装が有志により支給されまして、現在はハイパーバズーカを装備しております。まだこれから、続々と武装が追加される可能性があるかもしれませんし、目が離せません。追って報告は継続していきます(｀･ω･´)ゞ
最後に、へたれガンダムが立つ平石地区の田園風景をご覧に入れましょう。
