今週のお題は「急に寒いやん」だそうですが、「やん」ってなんやね。なに余計な関西味を急に出しとんねや。だいたい、関西あたりの寒さなんて東北と比べりゃかわいいもんでしょうが。こちとら、11月前に近所の山でもう雪が降りましたですに。ああ、長い冬がもうすぐやって来るんだばい。
ということで、今の時期は押し入れからヒートテックなんかを引っ張り出したりするわけですが、その過程で、家の中の見えなかったものが見えてきます。いや、実は見えていたのだけど、見えなかったふりをしていたのが見えてくる、というのが正しい。
あえて詳細な描写は控えますが、「よくこんなところで暮らしてたなぁ」と呆然とするような汚れ、カビ、錆び、ホコリ、虫の死骸といったものを目撃して、急に正気に戻り、家族総動員で掃除に取り掛かりはじめるのが我が家のパターン。ということで、こないだの土日から急に家中の大掃除が始まりました。
私も部屋のベッドの下のホコリを吸い取ったり、窓ガラスを拭いたりし始めました。あと、外回りの掃除も役目みたいになっているので、枯葉を集めたりとか、庭に植えているボケの木のボケの実が地面に落ちてゴロゴロころがってるのを集めたりとかしました。ああ、ボケの実はホワイトリカーに漬けると果実酒になるようですが、一回もやったことが無い。
掃除するには今の時期はいい気候。運動の秋、食欲の秋、読書の秋とかいろいろ言われるけど、掃除の秋とは言われないのが不思議。というようなことを去年書いてました。
star-watch0705.hatenablog.com
この記事で、年末の寒くて過酷な時期にあえて大掃除をするのは、寒さと清潔感が感覚的に結びついたいわゆる「禊」であり、新年を迎えるにあたっての宗教行事なんじゃないか、みたいなことを書いてた気がします。
実際の所、昔の伝統的な生活様式、とくに農家では、今ぐらいの時期は掃除なんてやってられないほど忙しかったんじゃないかと。秋に収穫した作物の加工とか保存をしなければならないし、冬に使う道具も今ぐらいのうちに準備しなくちゃならない。
蓄えるために秋のうちに動かないと冬が迎えられないので、その準備をくまなく行った最後に、家族が全員家に戻ってきて、ようやく掃除ができる。そんな暮らしを長々としてきた伝統が、現在も習慣として根付いているんじゃないだろかなんて想像します。
それでもやっぱり、余裕があれば掃除はこまめにやっておくのが一番いいし、後々ラクになるんだと思います。ずっとほったらかしてた所を掃除してて思いますもの。「ああ、ちょっとずつでもやっておけば良かった」と。惰性に負けたことをじくじく感じながら、ピカピカに磨き上げる。そんな晩秋の日々でございます。
マック・デマルコさんっていう人の曲なんですが、なんとなく秋っぽい感じがします。紅葉が散る道をドライブしてるような。