口から出まかせ日記【表】

もうすぐゴールデンウィークですね(早)

面白いという人の言葉を聴きましょう。

 

の周囲360度全領域で「鬼滅の刃」が流行っています。早めの冬休みに入った近所の子供たちも、「みずのこきゅう!! いちのかた!! せいせいるてん!!」などと雄たけびを上げながら、私の家の前で真剣に戦い合っています。死んでしまったらどうするつもりなんでしょうか。毎日ハラハラしております。


そういえば3年ぐらい前、まだ介護士をやっていた頃、職場の近くにあったコンビニで昼休みにジャンプを立ち読みしていて、それで「鬼滅」はなんとなく読んでいた記憶があるんです。ただ、あんまり真剣に読んでおらず、「絵柄が変わってるなぁ」とか「みんな戦闘でけっこうボロボロになってるなぁ」ぐらいの印象で、「約束のネバーランド」とか「ワールドトリガー」の方を楽しみにしてました。


当時はここまでの社会現象になるとは思いもよらなかった……。で、今更ながら、お昼休みに本屋さんに行って、漫画の立ち読みをしています。最終巻もとっくに立ち読みを済ませました。いやぁ、素直に感動しましたが、これは鬼滅をずっと追いかけていた人はもっと感動するんだろうなぁと、ちょっと後悔気味でして、遅ればせながらコミックスの方も集めていこうかなと思ってる今日この頃です。


鬼滅の刃が流行ってから、それについて書かれた反応が世の中に溢れました。中にはディスる感じで書いているものも多いです。私もそんなに目を通してるわけじゃないですが、作品の価値を、経済効果とか世間の反応を加味せずに書く、つまり多少貶める目的で書く場合に、色々な視点の「癖」が存在すると感じます。

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その中でよくありがちなのが「既視感」を重視する視点でしょう。いわゆる「前にも似たようなのがあった」みたいに書く場合です。キャラクターの性質の相似などを、過去の作品と比較して論評したりだとか、似たような設定を繰り返していることに、悪い印象を与える効果を目的に文章を書く場合、よく用いられてる気がするんです。


鬼滅もキャラクターが個別に特殊な能力を持っていて、それぞれの能力を駆使して戦い合うという点は、少年漫画の伝統的な「既視感」に溢れているんですが、そんな「既視感」に溢れた作品がここまで社会現象になったのは、もちろん既視感に悪い印象をもたない多数の人の支持があるからです。それを無視したり、雑に扱って評論を書くというのは、単なる感想文であり、気楽な素人の文章として甘んじる事です。

 

鬼滅の評論と言えば……

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ブクマでもバズってましたが、斎藤環さんの文章は面白いですね。ご自身は鬼滅の映画を観て涙を流すほどのファンであり、つまり多少バイアスがかかった思索ではあると思うのですが、もっとすごいのは分析の鋭さです。ファンだからこそ、作品中の事情に精通し、見落としが無い。そこからさらに、別の視点で面白く作品を眺めるヒントを我々に提供してくれます。


単純に表現してしまうと、その作品を面白いと感じる人の文章の方が建設的であり、可能性を感じることが多いなというのが私の印象です。一方、嫌いな人はそのあたりをぶつ切りにしていき、結局その人の印象だけが固有に浮かんでくるだけです。人参が嫌いな人は、ただ人参を転がしておくだけだけど、好きな人は丁寧に料理して、綺麗な皿に盛りつけて出してくれる。そんな感じです。


Bob Dylan - Must Be Santa (Official Video)

サンタクロースに壱の型ぶっぱなしちゃ駄目ですよ。