準備を愛でよう。

 

ないだ、ほとんど葉の落ちかけた街路樹にハシゴを立てかけて、おじさんがひとりで木に登っているのを見ました。「な、なんだこのオッサン」と一瞬思いましたが、なるほど、幹に電極の束を引っかけていたのです。あれですねあれ。日が落ちるとピッカピカに点灯して、その下でアベックがいいムードになったり、酔ったおっちゃんがつぶらな瞳で眺める例のやつ。


名前が出てこない。あれあれあれあれ、あれ。あ、イルミネーションですね笑。そう、この時期になるとクリスマスに備えて、至るところで準備が始まるものです。公共空間に限らず一般の住宅でも、急にお父さんが張り切っちゃったり。うちの近所にもそんなお宅がありまして、毎年密かに楽しみにしています。休日に電極を生垣に沿って取り付けている、その後ろ姿に静かな情熱を感じるのは風物詩。


普段立ち寄るお店も、だいぶクリスマスっぽい雰囲気が出てきました。ショーウィンドウに雪の結晶とか、雪だるまのカッティングシートを貼ってデコレーションしたりとか、早くもクリスマスツリーやリースを飾っているところもある。律儀だなと思うのは、どこでもクリスマスまでで足並みをそろえているところです。そこをすっ飛ばして門松なんか置いてる店は見たことがない。勝手に新年を始めちゃうのはマナー違反にあたりますか。


クリスマスの雰囲気が街に溢れてきて、最近はちょっとウキウキしながら過ごしています。人により好き嫌いが分かれる行事だとは思いますが、私は子供のころから一貫して好き。ただ、クリスマス当日が好きというより、クリスマスに備えているその雰囲気自体が好きなんだと思います。だから私の感覚だと、クリスマスは12月の初めころから、のんびりだらだら続いていくお祭りといった印象です。ちなみに今年のクリスマスの予定はな~んにもありませんぞ笑。ひたすらに仕事です。

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クリスマスに限らず、行事に向けて準備を進めている雰囲気が好きなので、ハロウィンなんかも、その当日に仮装をしてワイワイやってるその場にいることより、かぼちゃの置物とかがちょっとずつその辺に増えていくような、静かな変化を愛でるのが好き。あと、神社のお祭りがあると、その近くの通りとか店先に「紙垂」といって、白い紙を折り曲げたのが注連縄につないであったりしますよね。ああいった、見慣れた場所がいつもと違う雰囲気に変化するのが良いのです。見えない結界の張られた街を、あてもなく歩き続けたくなる。


「ずっと準備が続いて欲しい」のが本音かもしれません。お祭りの当日は準備の終わりを意味するので、寧ろその当日は来なくてもいい、とまでは流石に思いませんけど、なにかしらの準備をずっと、できれば永遠にしていて欲しいとは思います。それと同じように、私自身も何かしらの準備をずっとしていたいような思考が定着してるんじゃないかと。具体的にどう結実するか分からない習慣を続けることとか……。


なので、このブログを続けているのもやっぱり、準備段階が好きだからなのかなとも思ってるんです。何の準備なんですかと言われても、ちょっと答えられないんですが、確かに何かしらの「お祭り」を目指しているのかもしれない。ただ、具体的にどういう感じにしようかとか、そういう計画力は皆無なんです笑。だから正直、準備なのかどうかもよく分からない。ただ私としては、こうして文章を書いて日々蓄積させていることは、何かに備えている予感があります。


調節した文章を書き、日常で撮った写真をデコレーションする。そういったブログの習慣には、お客の為に店の内装を整えるような感覚があるのですが、同時に、その体裁を整えることには、もっと大きな意味で、何かの準備をすることにつながっていくのではないかと、微かに期待をしているのでしょうね。かといって、それで将来的に莫大な成果が得たいというよりは、寧ろ、浮足立たないようなバランス感覚で進めた先にある、仄かな自信と平和というのか。そういうものをなんとなく求めているような気がします。うん。話が妙にフワフワしてきたんでこれで終わりますか笑。


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ここんところ、キャロライン・ポラチェクという歌手の曲をリピートしてます。綺麗な人だなぁ、大学生くらいだろなと思ったら、私よりも年上でした。