口から出まかせ日記【表】

殺しにくる夏。

秘伝のタレとブログ。

 

月はブログの更新ペースが滞るかもしれません。理由として、私の周りの人に色々と幸せなことがあり、皆で集まって祝おうじゃないかと、そんな気風が高まっているからです。で、とりあえずなんか食べたいものとか、LINEでお互いに意見を出し合ってるんですが、これがてんでバラバラ。ふぐ刺しだのスッポン鍋だの、しゃらくさいこと言いやがる。


仙台で集まることになっており、なら普通に牛タンとか食べたいんですが、「ちょっと早いけど鰻重なんてどうだい」などと言われると、いいですなぁ、なんて靡きそうになる。仙台で鰻の美味い店、私は知っとりましてねぇ。ひとりで行くとなると敷居の高い店なので、理由をつけてみんなで勇気を出していくのも面白いかも。思案中です。


鰻といえば。かば焼きに使うタレがあるじゃないすか。お店によっては長年、継ぎ足しながら使っている。昔から大いに疑問があったんです。衛生的にどうなってんだと。土器みたいなのに何十年も常温で保存したりして、実は雑菌まみれなんじゃないか。でも、お腹を壊したなんて話はほぼ聞かない。焼いてるあいだに雑菌が死んでるのかな。そんなことを考えていた時代もありましたよ。

www.olive-hitomawashi.com

上の記事を読んで謎が解けた。なるほど。タレの温度が一定にキープされることで低温殺菌状態となり、塩分や糖分の多いタレはそもそも雑菌が繁殖しにくい。この合わせ技に加え、実際はタレの中身が一か月ほどで入れ替わっているわけですか。うーむ。これは覚えといて、今後若い連中と鰻屋に繰り出したときなど、蘊蓄を存分に語ってやろう。またひとつ将来の夢ができました。

 

 

考えてみれば、ブログも「継ぎ足しのタレ」っぽいとこがあるじゃないですか。特に、何年間も持続しているようなブログは、なにをどう書いても、書いた本人の味付けになってしまいます。今までの持ち味を漂白して、まったく無垢の状態から書くというのは、ブログを継続すればするほど(そのブログ内においては)難しくなってくる。


なぜかといえば、ブログを愛読している読者も、またそのブログを書いている当人も、「味」に依存するからだと思います。私も、普段読んでるブログに何を求めているかといえば、有用な内容かどうかはあまり関係がなく、文章から感じられる風情、つまり「味」ですね。それを感じたいから読んでいます。


なので、その人が書いている文章の雰囲気に違和感を感じたときに、「これ大丈夫かな」なんて考えてしまったりする。本人は、たまには違う雰囲気の文章も書きたいから書いてるだけかもしれないけど、読む側は、その文章が面白いかどうかを判断する前に、違和感が先んじてしまうのです。店に行って、いつものやつを頼んだら、「これちょっと味つけ変わったんじゃ」と思うのと似てるかもしれない。


ブログも人気商売の側面があるので、客から定評のある「自分の味」に自覚のある人は、風味を崩さない範囲内で書いていくわけですよね。調理するネタは都度変われども、それを自前の「秘伝のタレ」に付けて、ある程度の味わいが保つよう心掛ける。しかし、「秘伝のタレ」そのものの味が、変わらざるを得ないならばどうするか。


老舗ならば、これは同じ看板を出し続けるかどうかを考え直す大きな課題で、ブログも同様でしょう。以前の文章が、今後の表現の足枷となるのならば、自由になるために別な場所でまた書き始めるか。場所はそのままにしといて、常連客がなにを言おうと態度を変えない「頑固おやじ」っぽくなるか。まあ、私はどちらかというと頑固おやじ化しそうですね。「がたがた言うな。味に不満があるなら、家にある焼肉のタレとか普通に持ってきていいよ~」と、頑固なんだか柔軟なんだかよくわからんキャラクターを目指したい。

 

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人生の滋味を感じられる神曲。