口から出まかせ日記【表】

もうすぐゴールデンウィークですね(早)

図書館で新刊を待つことについて。

 

書の秋とかいうけど、実際は他の趣味とバッティングすることが多く、意外と読書に集中できない感じがあるんですよね。実のところ、「読書の秋」とは、例えば秋の風景の中で、知り合いが独りで読書をしている姿を見つけて得も言われぬ気持ちになるとか。なんかそういう、他者から眺めた外面的な風情を示唆する言葉なんじゃないか。


ということで、なんかしらんが私も行動がアウトドアのほうへ傾いてきており、意外と読書できてません。図書館にもしばらく行けてなくて、ひと月ぐらい本を借りていないのです。その代わりというか、紙の本をネットでまとめ買いして棚に積んであるので、少しずつ崩していかなくては。それに図書館に行かずとも、蔵書の中に一回読んでとっくに内容を忘れた本とかもあるし、この機会に読み直すのもアリかもしれない。

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そういや図書館っていうと、ブコメが賑わった話題がありました。いま、図書館で新刊を予約して借りようとすると、数か月とか一年くらい待つこともザラにあるようです。私は図書館で新刊を予約したことが無いのですが、そもそも、読みたい本を一年も待てるモチベーションが凄いと思う。私なら我慢できずに買ってしまうな。


なにより、欲しいものをずっと待っていると、だんだん欲しいと感じる気持ちも減衰していきますよね。それが、欲しいと思ったものの価値自体を下げていくように感じてしまう。なので、時間が経ってから実際に手に入れても、結局はかなり損をしているんじゃないかなぁと私は考えてしまうのですよ。

 
レコードのジャケ買い同様、本の表紙買いという趣味もある。

 

あと、上に貼った記事に寄せられたコメントで、「図書館はそもそも古い本を楽しむとこでしょ」みたいな意見もあるんですけど、そこは私も同感です。市場にはもう並んでいないような本が一堂に会しているので、いま流行っているトレンドだとか、そういう感覚をある程度無視した状態に自分を置くことが出来るのがいい。図書館は、時の流れが蓄積したまま停滞している異世界みたいなもんかなと。


ただ、「じゃあ図書館では、なるべく新しい本よりも古い本を読むべきなんですか」と聞かれたら、違うと答えます。そうじゃなく、まず特定の本を探すことより、新旧織り交ぜてある多種多様な書籍の中から、自分の目がどの本を探り当てるかを楽しめるようになること。これが、図書館を楽しむ感覚の初歩段階だと考えているんですよ。


その土台があったうえで、自分の興味あることを図書館で調べるようになる。すると、役立ちそうな本が、古い新しいとかに関係なく見つかりやすくなってくる。この経験上の順序があってこそ、図書館は楽しい場所になるんじゃないかなと。そもそも話題の本「だけ」を読むとか、それは図書館の使い方としては結構もったいないなと思います。


もちろん、図書館で新刊を借りるのは悪くない。「別にすぐ読もうとも思ってないから一年後でもいいや」くらいのノリで予約し、そのあいだ、図書館の本を自由に読みながら気長に待つとかだったら全然アリかと。じゃなくて、本を待つ間、どうにもイライラしてしまい嫁にキツくあたる、孫から菓子を奪って食う、意味もなく庭に深い穴を掘るなどする、なんてことになるんだったらさっさと本を買ってしまった方がいいと思います。

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オーストリアのアドモント修道院図書館。かつて図書館は貴族が、「俺、こんなに本持ってんのやぞ。スゲーでしょ」アピールをする場所であった。