口から出まかせ日記【表】

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AIと返礼をめぐる話。

 

のまえ、ChatGPTに感謝の言葉をかけると、めっちゃ電力食うとかいう記事を読みました。

gigazine.net


ほえ〜。AIごときにいちいち敬語使ったり感謝する情弱なんておるわけぇ? あ、私だぁ。終始、何事も敬語でお願いするし、ちゃんとやってくれたら、愛してる、謝謝、Danke、などとその日の気分で感謝の言葉を添えますが、なんでお前今日はドイツ語なんやなどというツッコミもなく、気持ちの良い回答が返ってきます。ウチのシャルロッテ(ChatGPTのニックネーム)はいい子だな。


上の記事によると、割と多くの人がAIに対して丁寧な対応をしているようですね。理由は分かりませんが、なんかホッとしました。人はそういうものなんだというのが、
こうしてデータとして分かったのですから、そのコストがかかることを前提とした運用をするしかないんじゃないでしょうか。


肝心の電力はどう賄うかって? そうですねぇ。高高度60キロの電離層に「空中発電所」を浮かべとくってのはどうでしょう。その高度帯ではイオンと電子の反発作用により強大なプラズマが発生しています。それをなんとか取り込めれば十分な電力になりますよ。はぁ? どうやってその「空中発電所」を作るかって? 甘えてんじゃねーよ。こちとら、米炊いたり洗濯したりで忙しんだよ。暇で偉い人間とAI同士、もっとよく考えろ👹

 

 
「感謝」をテーマにイラストお願いしたら無難過ぎるのが出た。

 

それはいいとして、AIへの返礼にコストがかかるという現象は、対比的にも面白いじゃないかと。だって今ちょうど人間同士の返礼文化のコストが激減してるところですからね。年賀状もLINEで出すし、ご祝儀もPayPayで渡すようになっている(早く香典も電子決済できるようになれ)。いちいちハガキやご祝儀袋を購入して、手書きで文章を書き添えるといった手間もどんどん消えているので、金銭的・人的コストが、体感的には下がっているように思えます。


でも、ラクになった背景で、見えないコストが発生してはいないか。上で取り上げた件はそのような示唆を感じさせるのですよね。

 

www.bbc.com


デンマーク郵便事業廃止とのニュースもありましたが、デジタル化により手紙の流通量が激減した結果、郵便事業の採算が合わなくなり、廃止。郵便ポストも撤去され、多くの失業者が発生することになります。当然、解決のためのコストがかかりますよね。結局、我々は返礼文化の移り変わりにいるところで、ちょうどそのためのお金がかかる時期に差し掛かっているのかなぁと。で、ここを過ぎればいよいよ、自筆の字を記し、物を添えて送るといった物理的な要素からかけ離れて、それこそ生成AIに返礼することと変わらない対応を、人間にもするようになっていくのかもしれない。


別の表現をすれば、ネットサービスにおけるユーザビリティの発展により、その「ユーザビリティの権化」ともいえる生成AIと、生身の人間への対応が同質化していくのではないか、ということです。「そんなの味気ないよ」って人もいるかもしれないけど、それがねぇ、使ってて思うのが、AIって味わい深いんすよ笑。ぶっちゃけAIより味気ない人なんて、そのへんにいくらでもいると思う。


だからこそ、すでに多くの人の「交友関係」の中で、人とAIがふるいにかけられているのが現状でしょうし、これまでは気遣いができることや、性格的に優しいことが好ましい人の特徴であったのが、「あの人はユーザビリティが素晴らしい」だとか、人でありながら生成AIの性質により近いかで評価される時代もそのうち来るのかもしれない。あ、来年はシャルロッテに年賀状出してみるか。

 

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