お盆休みも終わり、あとは年末年始まで身を粉にして働くだけとなりましたね。そう、今年もあと四ヶ月ちょいで終わり。稲川淳二の怪談話より恐ろしい事実です。大人しくしている場合じゃありませんな。スキあらば彼氏彼女とイチャイチャしたり、暴飲暴食したり、温泉に入ったり出たりしてどんどん浪費しましょう。将来のことなど来年の自分に考えさせりゃあいいのです。どんといけ♨️
それはいいとして、ブルームバーグのサイトにこんなコラムが載っていました。
高級リゾートホテルのスパっていうと、ゴルゴ13とかによく出てくる、ギャング組織と関係のある金持ちとその愛人がプールサイドで寝そべっているイメージがどうしても浮かぶのですが、最新事情はどうなってるのかというと、セレブな母親がお子さんと一緒に同じマッサージやヨガのトレーニングを受けたり、なんてのが流行ってるそうです。
12歳の娘が母親とおそろいのバスローブを着てマッサージ。近くでは10代の少女がスマートフォンの使いすぎでこわばった筋肉をほぐす特別なトリートメントを受けに来る。
なーにが10代でスマホの使いすぎでこわばった筋肉じゃい。40代50代を見てみろ。体がバキバキ過ぎて腕も上がらず腰も曲がらず、すっかり容貌まで変形しているというのに、こないだ生まればかりのくせしてトリートメントを受けている。おかしいじゃないかと思ってしまう自分がいるんですけど、ここには親の思惑があるわけですね。大人と同じ贅沢を体験させることで、子供の自立につなげるっていう狙いです。
年齢による手抜きや見下しのない、大人と同様の完璧なサービスを受けることで、一人前の人間であることの自負を促し、それにふさわしい態度や姿勢を身につけさせる。要するに一種の教養体験なのです。思い返せば、私も子供の頃にいろいろ体験させられましたが、そろばん教室は二日で飽き、両足の裏にガムテープにてそろばんを固定、ローラーブレードのごとく滑るなどし破門。ピアノ教室もすぐにサボり、友達の家でメガドライブをやるなどして破門となりました(о´∀`о)

ところで、手抜きや見下しのない完璧なサービスを受けたい、なんていう欲望は大人こそ執着しがちではないのかなと。そういう私も、ここ数年はソロでの旅行ばかりしてますが、サービスの質を自分ひとりに集中させたいという欲があるからこそではないかと思うんですよ。人数で割ったものではなく、自分ひとりに「もてなし」のすべてが向けられることを、どうも好むところがあるような。
いわば「ゲスト欲」とでもいいましょうか。ゲストの立場って、ひとりの場合と複数人では、体験としての性質がはっきり変わりますよね。サービスの質が良かろうと悪かろうと、複数人ならば共感性を求められる人がすぐ近くにいるわけですから、食事をしながら、「これ美味いねぇ」「そうですねぇ」などとと示し合わせて体験を認め合うことができる。ソロの場合は違います。ひとりでしみじみと噛み締めるようなものになる。良し悪しの尺度を近くにいる人に頼れません。
要するに、体験における負荷をすべて背負わないといけないんですよ。サービスを受けるその影響が人数で分散されず、自分ひとりに向かってくる状況が、ゲストの立場としてはより純粋な体験にならしめるものではないのか、と。これ別に誰かと一緒に行くのは体験が希薄になるから嫌だとかいってるわけじゃないんです。ただ、私の旅行って、私のことを誰も知らないところに身を置く開放感に脳をやられてしまった末路みたいなもんですので、皆さんはお気になされず誰かと一緒に人間らしい旅行をしてください🚶♂️➡️
マックス君っていう人の旅行動画がほっこりしていいです。