口から出まかせ日記【表】

酢の物が美味しい時期になりまして。

雪かき、ちょっぴりムラ社会。

 

旦も雪が降りました。今回の冬はよく雪が降ります。ただ、ドカ雪ってほどじゃなくて、上品な感じで積もります。で、雪が積もると衝動的に「こりゃ雪かきせんとあかんな」と、完全防寒の上、スコップをもって外に飛び出すんですが、自然に融けて消えそうだと判断できれば、家に帰ってまた布団で寝直す。そんな正月でした。


雪かきはけっこういい運動になります。寒さでなまった体が息を吹き返します。静かに雪が積もった光景を眺めながら、無心で雪をかくのはいいもんです。あと、同じように雪かきしてる近所のお父さんやお爺さんなんかとの、ちょっとしたコミュニケーションもあったりします。「雪かきは男の仕事」みたいな暗黙の了解でもあるんでしょうか。女性の方が率先して雪かきをしてるのは、このあたりだと割と珍しいかもしれない。


自分の家の目の前だけじゃなく、集会所だとか、みんなで使う公共スペースの雪かきまでやってくれる人もいます。ありがたいことです。その一方で、全然雪かきをする気配がないお宅もあります。ひたすら雪が積もるのに任せて、春までその家の前に凍り付いた根雪が残り続けるような。そういうのはなんかこう、陰鬱な雰囲気があるので、周りと比べて目立ちます。


それもあってか、私も含めて雪かきをする人の心理に、「雪かきをしないと世間的に恥ずかしい」みたいな感情が根を下ろしてる気がします。生活の邪魔だから雪をどかすのはもちろんですが、その目的とは別に、せめて自分の家の前だけでも雪をどけて、郵便を届けにくる人や、家の前の道路を歩く人のために配慮をしておくのが普通じゃないのか、みたいな感覚が、率先して雪を処理する行動と繋がっているように思うのです。

 

 f:id:star-watch0705:20210103102051j:plain


雪を処理しているかどうかで、その家の批評をする人物が近所にいることも関係していると思います。雪かきをしていると、よく近所の人と雑談になるんですが、「あそこの家の人たちさ、ぜんぜん雪かきしないから家の前の道路が凍っちゃって、うちの子供とかあそこでよく転ぶんですよ。危ないよね」などと、そういう話が普通に出ます。


こっちはとりあえず、「ええ、ええ、なるほど」と、相手の話に阿保のように相づちを打つだけですが、こういう他の家を批評する視線が、目の前のこの人だけでなく、他の人たちにもあると想像してみると、なんだか窮屈な場所に来たような感じになります。それでも、私自身は雪かきがそもそも好きだし、世間体から逃れるために嫌々やっているというわけでもないんですよ。


ただ、もし家の雪かきが一切できなくなったときに、何かの「サイン」として近所の人たちに捉えられるかもしれないなぁと。雪かきは重労働だから、場合によってはやるのが難しい。病気やケガ、あとはその時の家庭環境なんかによって、できない時だって当然ある。すると、以前まで綺麗に雪かきをしていた家が全くしなくなったりすると、「もしかしたら何かあったんじゃないか」みたいな想像を他人に挟まれる可能性があるかもしれない。それが良いか悪いかは別として、です。


うーん。雪の降らない場所で例えると、雑草が庭にぶわぁっと生えたまま荒廃している家を見ると、「なんだこの家」って思いませんか。「なんかあったんじゃねーのかこれ」と妄想を逞しくしたりとか。そういう感覚が雪国では雪を通してもあるよ~、という話でした。

 


The Police - De Do Do Do, De Da Da Da

え? 雪かきをしながら聴くのに合いそうな曲ですか。意外とポリスとか合いそうな気がしませんかね。