口から出まかせ日記【表】

大掃除してねんだわ

「完全食」からの卒業。

 

っくにいい大人だとか言われる年齢のくせに、そのへんの学生の方が私よりよっぽどしっかりしてる気がしてなりません。高校生の集団とかが道の向こうからやってくると、緊張して背筋が伸びますもの笑。20歳くらい年下の人たちから感じる「先輩感」みたいなの、一体なんなんだ。流石に30歳を過ぎてこれではいけない。おら、大人になりたいぞ。


じゃあ、私の考える大人ってなにか。ま、色々あるんですけど、その時期に旬の食材がパッと頭に浮かぶ人なんかは大人だなと思うのです。カウンターの寿司屋に入って、「たしか今は赤貝が旬でしたね」なんていって頼めたら粋じゃないですか。こういうのは意識せずとも生きていけるけど、世の中のもっと奥にある居心地の良いところへ招待されるきっかけ、そういうのが密やかに散りばめられているのが大人の世界って感じがする。いい歳して夢を見過ぎかよ笑。


ついでにこの場を借りて、私の食生活の変化についての話になるんですが、鍋とかカレーを作るとき、ちょっと前は「使う具材はなるべく多い方がいい」みたいな感覚があって、具沢山に仕上げるのが常でした。鍋を作るときも、白菜に豚肉に白滝に豆腐に椎茸に三つ葉にネギにと、具材を鍋に限界までぎゅうぎゅうに押し込んでましたね。具材を並べたときの見栄えは良くても、煮込むとまるで地獄のような有様となる。


それでも美味しいっちゃ美味しいのですが、そうやって大量の食材を一つの料理に費やすのが、なんとなく「雑なこと」をしてる気がしてだんだん嫌になってきました。だからいま、一つの料理に使う食材をなるべく減らし、カレーなりシチューなりといったものが成立するかどうか、試しているような感じです。

 
肉料理の下に白菜を敷くのがマイブーム。

カレーを作る場合、玉ねぎ人参じゃがいも肉、この基本に加えて、舞茸やらトマトやらレンズ豆やらカボチャやらなにやら具材を詰め込んでいたのをやめて、シンプルに玉ねぎと肉だけで作ってみるとか、そういうことをやってます。その代わり、余った他の食材はソテーとかサラダにするみたいな。ひとつのものに詰め込まずに分散することを意識してますね。


そもそも料理を具沢山にする感覚って、私の場合は学生時代にルーツがあるかもなと思ってます。普段は外食でラーメンばっかり食っていて、栄養バランスが崩れているのが自分でも分かる。よぉし、たまには自分で作るかぁと張り切り、日頃不足している栄養素を一気に摂ろうと試みるわけです。どうなるか。アホみたいに具の多い豚汁、カレー、シチュー、鍋、焼きそば。だいたいそのあたりになる


いわゆる「完全食」ってやつですか。これさえ食ってりゃなんとかなるみたいな感覚から生まれた、雑だけど確かに栄養はある料理。ハイリスク・ハイリターンな日常から生まれた、一発逆転的な栄養素のドーピング。ま、食生活としては最底辺を彷徨ってた時期だと認識してるので、いまさら、当時のそんな「思想」に戻りたくはないのですよ。


昔の自分と比べれば、扱える食材も増えたわけだし、調理技術も向上してるはずです。ならば、今の自分に見合うように料理と向き合いたい。雑な「完全食」的思想からは卒業して、丁寧に生活しようじゃないか。そう決意したいとこなんですけど、やっぱクソめんどくさい時も頻繁にあるわけで、そん時はでかい鍋に冷蔵庫にあった食材をぶち込んで、うす暗い台所で壮絶なる栄養素の混沌を作り出し、ひとり高笑いをする。そんな夜もあるのでございます。ああ、もう春がそこまできている。

 

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完全食作ってる時の脳内BGM