口から出まかせ日記【表】

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流行を追う初々しさ。

 

回、盛岡に行ったらかなり良かったということを書きました。

star-watch0705.hatenablog.com

あと印象深かったのが、私の地元よりも若い子がいっぱい歩いていて、活気に溢れていたことです。たぶん岩手大の学生さんたちかなって思うんですけど、みんな流行りの服を着て楽しそうにしてました。その様子を、あるときは公園のベンチに座りつつ、あるときは喫茶店でコーヒーを啜りながら、私はじぃーっと眺めていたんですわ😎


で、気がついたこと。全体的にみんなの服装が土臭いんですよね。男子も女子も、ボンバージャケットっていうんですか。襟付きのライダージャケットをオーバーサイズにしたっぽいやつをガバッと羽織り、それにいま流行りまくりのカーゴパンツやバギージーンズを合わせるんで、印象が非常にワイルドに仕上がっているんですよね。あと、Y2Kファッションの余波で、安室奈美恵みたいなごついブーツ履いてる子も普通にいる。身につけてるアイテムが総じてカジュアル寄りで、分かりやすいものが多いというか。

 

みんなワイルドな着こなしなので、本人たちも野生味あふれる表情をしている、わけでもなく、むしろ逆。まるで皇族の方みたいな柔和な表情と雰囲気を纏っており、喧嘩なんて絶対できない感じがする。そのへんのギャップが大きいのですよね。別にそれが悪いなんていうつもりはなくて、ああ、好きな服着てるんだなぁと思うだけなんですが、同時に、はたから見ててだいぶ初々しいなと感じるのも確かです。

 
Tシャツだけ春色であとぜんぶ黒w

 

トレンドに合わせて見た目を最適化しようと意識すること。それ自体がもつ初々しさがあるわけですよね。私自身、流行っている服に飛びついたりといったことを若いときからしており、トレンドに乗ることの楽しさや優越感を味わった人間ではあるのですが、だんだんそれも控えめになってきているなと実感してます。流行を追う気力が無くなったのではなく、トレンドの盛衰をその身で何度か体験し、多少は目が覚めたのでしょうね。


そんな眼でみれば、トレンドに反応しやすく、それが見た目に反映もされやすい人というのは、どこか介入しやすそうな幼さを醸し出すところがどうしてもある。でも、同時にそれは自分を見つけるために大切なことでもあり、トレンドに流されて、それもまた新たなトレンドにより反故となる体験を経ることで、「折衷案」を自分に施すことができるようになるわけですね。すると、流行から程よく解放されて、自分に馴染む服を着れるようになってくる。私もようやく30代も過ぎてから、自分なりに服が着れるようになった自覚があります。


あと、若い人の間でルッキズムとかもすごいことになってますけど、いまその影響をがっつり受けている人に、「人は顔じゃないよ〜」とかいっても、その時点では聞く耳を持てないかもしれない。でも、自分で学んでいける人なら、ある時点で、トレンドが生み出されるそもそものメカニズムを知ったり、その根本にぶら下がる移ろいの儚さに気づいて、自分から抜けることもできるんじゃないだろうか。と思ったんですけど、「沼にハマる」とかいって、あえてズブズブ沈んでいくことをアイデンティティにしている人もいるし、このへんは難しいですね😅

 

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去る四月五日はカート・コバーンの命日。私にとっては不滅のアイコンでありトレンドでもある。