口から出まかせ日記【表】

もうすぐゴールデンウィークですね(早)

家事は褒められなくなっていくのか。

まに大きな電気屋さんに行くと、いやぁ、世の中便利になったもんだと感心しますよ。家電の進化が止まりません。最新の丸い掃除ロボットなんか、スマホのアプリで経路さえ設定しておけば、遠隔操作でいつどこでもルーチンで掃除をしてくれて、終わったら自分で充電器へ向かうんですから、なんてお利巧なんでしょう。

 

電気圧力鍋も最新のは凄い。これ一台で何でも作れてしまう。人間がやることと言えば、具材を切って放り込むのと、調味料を適量、鍋に放り込むだけです。待っていれば美味しい肉じゃがでもなんでもすぐできます。最新の家電の前では、人間はただ立ち尽くすしかありません。

 

で、電気屋さんから自宅に帰ってくると、がっかりするわけです。アレクサはいないし、洗濯物をこれから自力で干さなきゃならないし、掃除機も自分でかけなきゃならないし、米も自分で研がなきゃならないし。家電の性能はそこそこ良いのが揃っていても、自動化は全然してないので、結局は自分で手を動かすことから解放されてない。我が家はいまだ、20世紀末的なライフスタイルなのですよ。

 

だからこそなのか、家事がこなせる人は、世間的に良いイメージで捉えられる場合が多いと感じます。「イクメン」やら「家事男子」やらと、持て囃されたりするのも、家事を女性に任せっきりにしていた古い生活感を、まだまだ引きずっているからでしょう。そのうち家庭で、男がすべての家事をやったところで、なんの関心も持たれなくなると思いますよ。

 

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それどころか今後、家事そのものが、単なる「趣味のひとつ」みたいに捉えられるかもしれない。家電がさらに発展し、すっかりIoT化が済んだ先にある価値観だと思いますが、ほぼすべての家事が人の手を離れ、機械に一任するのが一般的となれば、逆に、あえて自分の手を汚して掃除をしたり、料理をしたりするのはあくまでも、「その人の趣味だ」と思われるようになるのでは。

 

家事が単なる趣味なら、「偉い」とか「頑張ってる」という捉え方は、あんまりされないでしょうね。逆に厳しい評価の対象にすらなりそうです。「あの家電と比べて、どれだけの腕前を持っているのか」みたいな感じになる。いざ自分の手でカレーを作ってみて家族に食べさせたら、「うーん、やっぱり電気圧力釜に任せた方が美味しいかも」なんて言われてしまい、本人は気落ちして二度とカレーを自分で作らない、みたいな笑。

 

今は過渡期でしょう。そのうち「家事を自動化できないのは、貧困家庭の象徴だ」みたいに捉えられるとしたら、世知辛くなるでしょうね。家電に投資できるかできないかで、生活環境がガラリと変わってくるのは、間違いないでしょうから。家事に関する時間を抑えられる人ほど、スキルの習得や趣味の上達には有利です。

 

でも、ライフスタイルはどんどん新しいものが生まれていくと思うし、シェア文化も定着したので、そこまでに深刻に考える必要はないのかもしれない。昔は、お隣さんに味噌や醤油を借りに行くなんてことをしたようですが、今後は超高性能電気圧力釜を借りに行く時代になるんでしょうか。