口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

竹が好き。

 

はいいものだ(唐突)。いわゆる三密を避けて、山の中を練り歩いていたところ、急に竹がいっぱい生えているところに出ました。青々とした竹が無数に並んで風に揺れているのに、思わず見とれてしまい、時間を忘れてボーっと突っ立っていました。

 

何度も言いますが、竹はいいものです。どういうところが好きなのか、そういやあんまり考えてこなかったんで今考えると、木と比べて竹というのはこう、涼し気な感じがしますよね。清涼感に溢れている。木がいっぱい生えている所から竹が生えているところに来ると、空気感が明らかに変わります。あと、竹はシュッとしていて、形がみんな整っていますよね。それが統一感を醸しだし、一種のデザインとして感じられるのが、独特の雰囲気につながるんじゃないでしょうか。

 

それに、竹林の中にいると風と光を感じます。竹は風を拾いやすく、しなります。木と違って、根元から枝の先まで全部しなりますよね。竹林の中にいると、生えている竹が風を受けて林全体に動きが加わります。これが躍動感があり、見ていて面白い。竹林の中は日の差し方も面白く、笹の葉の動きによって、地面に差す透過光も同時に動くので、これもまた見ごたえがあるわけです。

 

竹といったら音でも楽しめます。竹がしなる音。笹がさわさわ鳴る音。「コッ」という竹の成長音。こういうのが雲仙一体となっていて、なんともいえない風情のある場が作られている。竹という植物自体が、風流そのものという感じですから、その竹が密集しているというのは、そりゃあもう風流のコストコ的な感じでしょうか(?)。

 

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いきなり竹について語らせて貰いましたが、じゃあ、私がいつも竹が好きなのかと言うと、ちょっと違います。普段は自分が竹が好きであるという事を忘れているんです。誰かに、「あんた何が好きなん?」と聞かれても、すぐ「竹が好みやね」とは出てこない。意識のどこかに埋もれているんだと思います。

 

それが、どこかに出かけていって竹林の前を通りかかると、急に頭の中に電流が走り、「そうや俺、竹が好きやったんや」と急に意識させられて、竹林の前で陶然と過ごすことになる、そして、「こんなに竹が好きやったんなら、そっちの研究だとか仕事だとか、そういう方面に進めば良かったんやろか」なんて、思いを馳せたりするのです。

 

似たようなものに「スパイス」があります。よく輸入食品を売っている店なんかで、変わった香辛料の並んでいる棚の前に立つと、急にビビっときて、「俺、こういうのが好きだったんだ」と、いまさら気が付いたような気分になり、カルダモンやらクミンなんかを衝動買いしたりとか。で、日が経つとスパイスの事なんかすっかり忘れていたりするんです。

 

竹にしてもスパイスにしても、たまたまその時だけの興味でしかないのかもしれない。でも、その感覚を持続させれば本物の趣味になる気もするので、なんだか勿体ない感じがします。だから、こんなふうにブログに書いたりして、好奇心の糸を切らずに伸ばしていく工夫が必要だなぁと、そんなことを思いながら日々を過ごしております。