口から出まかせ日記【表】

もうすぐゴールデンウィークですね(早)

穴場の主です。

 

十年も生きていれば、自分の本性がだんだん身に沁みてきてくるものなのです、などと偉そうなことを言いたくなる秋でございます。少なくとも自分がどういう時に楽しかったり、安心できるものなのか。もしくはどんな時に怒りや悲しみを感じるか。三十年もあれば相当実験ができるわけだから、それなりに把握できるんじゃないでしょうかね。


そういう意味でつくづく実感しているのが、「自分だけがそれを知っている」というシチュエーションが、とにかく私は大好きです。自分の幸福感のすべてが、このあたりに起因しているんじゃないかと思うほど。他の人が知っていることを知っても、別に嬉しいわけじゃない。「お、これは自分だけの発見だな」と、勘違いでも構わないので感じられるならば、とりあえずそれを拠り所にして生きていける。今までも、これからも、そんな感じでいくのかなと思ったりします。


例えば、会社のお昼休みなんかと、上で書いたような「自分だけの発見」に執着する性格は、けっこうマッチするんじゃないかと思うのです。別に特定の誰かと競争してるわけじゃないですが、もっと大きな、例えば「その街に住む人間の誰よりも理想の休憩時間をとってやる」なんてことを、冗談じゃなく、私は多少なりとも意識している感覚がある。


だから休憩時間は仕事です。はっきりいって休んでません。むしろマルチタスクです。少なくとも「食」と「散歩」。大好きなこの二つはコンプリートしないといけない。いつもの食堂に行くか。それとも目を付けていた新しい店に行くか。そのあと散歩をする時間はどの程度取れるか。そういうのを頭の中でカタカタ計算しながら、昼の休憩時間は慌ただしく過ぎていきます。

 

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最近穴場を発見しました。職場の近くのお寺の境内なんですが、いい所です。小綺麗な庭があって、季節の花々が静かに咲いている。庭木も上品な感じで、早くも葉っぱの先が紅葉している。大好きな金木犀の香りが漂っていて、なんと猫もウロウロしており、どうぞ座ってくださいと言わんばかりのベンチが置いてあるのです。パーフェクツ。


いやぁ、長年地元に住んでるのにこんなところがあるなんて知りませんでした。で、すっかり入り浸るようになりまして、晴れた日はだいたいそこで過ごしています。不思議なものです。ここは街の中心部で人通りも割と多い所なのに、誰も入ってくる気配がない。結界でも貼られてるのかと思うほど、門をくぐる人がいません。完全に独り占めです。


するとこれまた不思議ですが、若干不安になってきます。誰も来ないのは、なにか理由があるのだろうかなんてつい考えてしまう。どこにも立ち入り禁止なんて看板が立ってるわけじゃないから、自分がここにいるのは許されている行為のはず。でも何か一抹の不安がある。といっても居心地がいいので腰が上がらない(笑)


世間の人が忙しく行きかうのを眺めながら、自分ひとりだけ隔絶した場所にいるような感覚。こういうシチュエーション、大好きです。ということで、しばらくここを自分専用の穴場にすることにいたします。私が穴場の主です。立ち入る時は私の許しを得てから入るように。



ビートたけし 『ポツンと一人きり』

たけし師匠の歌唱力はなんというか……なんというかですね(笑)