口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

桃の尊厳を守る夏。

 

を毎日食べて生きてます。私の住んでいる福島県は、七月に入ると桃が市場に出回り始めて、「あかつき」や「川中島」といったブランド桃が取引されるようになります。この出回り始めてすぐの桃が美味しい。食感がみずみずしく、パリパリしていて甘すぎない爽快な食べ応え。桃の産地に生まれてよかったとつくづく思います。


ただ、桃の波はここからが本番です。七月末から八月中にかけて、今度はだいぶ熟して傷のついた安い桃が出回るようになります。こうなると天国から一点、桃地獄突入です。知り合いの農家からちょっと穴の開いた桃のお裾分けをもらったり、さらには家族が気まぐれで箱買いしてきたようなのも加わることで、「傷んだ大量の桃をなんとかして消費する」ウェーブに突入します。


例えていうなら、ぷよぷよってゲームがありますね。あの感覚。食っても食っても天から桃が落ちてくる。「それのなにが地獄だ。自慢しやがって。こちとら、生まれてこのかた桃の天然水で我慢してんのや。桃(の天然水)太郎やぞ」とか言われそうですが、確かに桃自体は美味しい。ただ、熟したせいで味もだいぶ派手になっていて、ニ個くらい食べればもう十分と思えるのが、あと二ダースも残っている。こういうのがキツかったりします。

 

 

まあいよいよの時はミキサーでスムージーにして大量消費するからいいんですが、とにかく夏の時期は、地元の桃の生産量の影響をモロに受ける生活になりますし、桃を最後の一個まで無駄なく食べきろうという、地元の気風にも抗えないのです。そして夏が過ぎ、九月に入り、白桃の旬の遅い品種を食べていると、あれだけ桃を食べたのに、「ああ、桃ももう終わりか」なんてしみじみするのが、毎年の慣わし。

 

本当に勝手な話ですが、自分の周りに桃が溢れていると、だんだん食べ飽きてげんなりしてきますけど、もちろんこれは桃がたくさん作られて余剰があるからこそ私に届いているのは理解しています。そうじゃなけりゃ、東京の中央卸売市場から銀座へ流れてフルーツパーラーでしかお目にかかれない、みたいなことになるでしょう。理想的な地産地消の流れの中で、恵みを受け取っているからなのは間違いない。

 

ただ、地元の名産の桃をゲットできても、呑気にしていたら、足の早い桃はドロドロに腐っていくだけ。それをどう食い止めようか、という話になる。せっかく果樹園の人が汗水垂らして大事に育ててくれた桃です。哀れな最期を迎えさせたくありません。ということで、桃の尊厳を保つため、すでに食べ飽きはじめている桃をどうやって上手く食べ切ってやろうかと、試行錯誤の日々です。どんぶらこ🍑

 

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桃パスタ極めるか。