口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

展望台のすすめ。

 

事が外出自粛の呼びかけをしても、桜が咲く大きな公園に人が集まるのは、直接誰かと会って話したりしなくても、周りに人がいて誰かと歩いていたりする方が雰囲気として楽しいからですよね。都会の方だと、どこへ行っても周囲に人がいるのは当たり前で、それを前提として出かけることに慣れている人が多いと思います。だから、「今日は誰もいないところに行こうか」というのは、かなり意志的な行動になるんじゃないでしょうか。

 

わたしが住んでいる田舎の方だと、「出かけた先に誰もいない」というのが前提です。いるところはいるんですけど、そんな場所は数えるくらいしかない。ほとんどの場所は人気が無く、せいぜい怪しげな人間がひとりふたり徘徊しているだけです。なんとなくでも人に会いたい時は、限られた場所に人が集中するので、自分の職場の人間にばったり会ったりとかして気まずい、なんてことがしょっちゅう。田舎は広くて小さな世界です。

 

逆にいうと、「誰もいない場所」にはかなり恵まれています。そんな場所こそ意外と景色が良かったりして、過ごすのに良い場所だったりするわけです。そういう場所をひとり追い求めている人間がここにおります。はい、わたしです。有り余る時間を、「誰もいない場所」の探求に勤しみまして、一つの結論に達しました。それは、「展望台は最高」だということであります。

 

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田舎には展望台がやたらあります。ぽこっと盛り上がっている小さな山みたいなところがあったとして、その上に登ってみると、誰が置いたか知りませんが、どんな場所でもベンチぐらいあります。そこに座ってみると、まあ確かに景色がいい。田んぼとか畑が広がっていて、遠くまで青空が眺められたりとか。お弁当なんか食べるのにはいい所です。こういうところは妙に気が利いています。

 

味を占めた私は、上ったことのない高台を見つけると、とりあえず登ってみる習慣が出来ました。くねくねした細い道を登っていった先に、一体何があるんだろうみたいな、ワクワクする感じで上まで行ってみる。まあ、見事に何にもなくてただ寂しいだけだったりもしますが、ベンチや東屋が用意された展望台になっている場所を見つけると、タダで自分の別荘を発見したような気になります。

 

お茶を飲みつつ、パンとかおにぎりなんかを景色を眺めながら食べたりします。自分で言うのもあれですが、いいもんですよ。はるか下を走る車の流れとか、遠くの山並みをじっと見ながら食事をするのは。いつまでもいても人の来る気配がないと、不思議な気分になります。仙人か何かになったような。濃厚接触の危険はあまりないと思ってますが、アルコールのスプレーとウェットティッシュは持参しています。

 

これからさらに自粛の雰囲気が世間で強まると、室内にいる時間も増えて、精神的にきつくなってくる人も増えるでしょう。そういった場合に、フラットな精神状態に戻せる場所を知っていることは大切です。人それぞれに住環境もだいぶ違うので、あまり偉そうに言えることでもないのですが、穴場的なものを普段から探しておき、徹底的に追い詰められる前にそこへ行って回復できるように意識しておくのは、大事だと思います。