口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

既読感を辿る読書。

 

書の習慣がいちおう身に付いたのが18歳くらいです。その頃、好きになれる作家さんを見つけたのも大きいのですが、そもそも大学の講義やゼミのテキストとして、どうしても読む必要がありました。読まなきゃなにも始まらない場所に身を置いたのが、決定的だったのかもしれません。


年に100冊以上読んだり、逆に5冊ぐらいの本を1年間ずっと読んだり、1年中読書をサボったり。その年によって本の読み方は違います。今年は割とコンスタントに読んでますね。月56冊ぐらい、図書館で借りたり、買ったりして読んでます。20代と比べると、あんまり小説を読まなくなりました。自分がブログを書いてるせいもあるかもしれませんが。


今年に入ってから「読書メーター」に登録し、感想文なんかも投稿していたんですが、ここんところ急にめんどくさくなってサボってます。

bookmeter.com


やはりここもSNSらしいというか、フォローする/されるの傾向が割と強くて、やってるうちにお腹がいっぱいになりました。他人の感想や読書歴を眺められるし、知らない本を知る事ができるのは良い。ただ、そもそも読書歴なんて、自分の中に収めておけばいいものですし、本を読む理由に、「読書メーターで注目されるかも」なんて感覚が入り込んで来たら、かえって読書の邪魔になりますしね。

 

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話は変わるんですが、最近は本を読むたびに「既読感」を感じます。「あれ、このへんは前に読んだことあるぞ」と思うことがけっこうあります。前に読んでたのを忘れて、また同じ本を読んだとかそういう事じゃないです。全然別な本を読んでいるのに、「このあたりの内容はもう知ってる気がするな」と感じるわけです。


本を読んでいると、格言というか箴言というのか、強い言葉が出てきますよね。初めてそれを読んだら目を開かれるような、新鮮な文章のことです。今、そういった箇所に当たると、確かに満足はするんですが、内心では「もうとっくに知ってたな」みたいな感じになるんです。ちょっと偉そうな感じ(笑)。多少表現の仕方が違うにしろ、似たような内容を前に読んだのかもしれず、それをなんとなく覚えていて、既読感を感じるのでしょうか。


ある意味、これもまた読書歴ですよね。読書というと、本のタイトルや作家といった「記号」で記憶する部分もあるけれど、それはいってみればハード的な読書歴です。それとは別に、ソフト的な読書歴もある。文章の雰囲気や、登場人物の性格の癖、食事のシーンや殺人のシーン。本を読んで何かしらに惹かれた「体験」こそ、読書を通じて得た個人的な遍歴であり、また新たな本を通じて、どこかしらで個人的なデジャビュを引き起こすのでしょう。


これからも本を読んでいくとなると、本を読むたびにデジャビュ祭りになるんでしょうか。もう全部知ってたわと。究極的には本に手をかざすだけで、「あ、全部知ってる」みたいな笑。それくらいのペースじゃないと、馴染みの図書館の本も制覇できずに人生終わっちゃいそうです。