口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

悩みは岩に相談する。

 

に相談することがほとんどありません。相談するほど深刻な悩みが無いのかもしれないし、悩みを人に伝わる形にするのがめんどくさいというか、苦手なのかもしれない。「人に相談できること」が、最近はぐんぐん推奨されている感じがして、相談する環境がないというと、ちょっとまずい状況にあるみたいな錯覚を植え付けられてる感じがするのは、気に入らないですね。


私が人に相談しない理由を考えてみると、二つ思いつきます。ひとつは、これまで人に相談した時の体験があんまりよくなかったんですね。カウンセリングなのかヒアリングなのか曖昧ですが、学校とか職場で上司から話を聞かれるような機会があったと。そこで当時あった悩みごとを話すと、叱咤激励なのかなんなのかよく分からない言葉がマシンガンのように飛んできて、ああ、素人に相談するもんじゃないなとつくづく感じたもんです。


もうひとつは、そもそも人に相談すること自体に危うさというのか、「言っちゃって本当に大丈夫なの?」みたいな感情があるんだと思います。相談する相手も人だし、悩み事もある。相談することで、新しい悩みをその人に植え付けてしまうかもしれない。その道のプロでさえ、心を病むなんて話を聞いたりします。カジュアルに悩みを相談できる環境は、かえって悩みを増幅させる装置にもなり兼ねない気がしてしまう。実際どうなんでしょう。


話は変わりますが、自宅から20分ぐらい車で行ったところに、大きな岩がゴロゴロ転がってる場所があるんです。なんで転がってるんでしょうか。まぁとりあえず転がってるんです(笑)。たぶん、5000万年ぐらい前の火山活動の影響かなにかでしょうか。知らんけど。

 

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大きな岩とかが好きなので、たまにそこに遊びに行きます。岩なんて眺めて何が楽しんですかと聞かれたら、「んあ~、そうっすねぇ。やっぱこう、ずっしりしてるというか、どっしりしてるというか、がっしりしてるというか、存在感に信用がおけますでしょう。あとは、岩の表面に苔が生えたりしてるでしょ。そういうのを見ると、いいなぁと思いますね。ちょっとこの感情を表現する言葉が浮かばないですね。アースアンドエコロジー的な」みたいな感じでしょうか。


要するに私は人よりも、立派な木とか岩とか、そういう自然物の方を信用できるのだと思います。人は信用しないのかというと、信用できる確信があるというより、私自身も人だし、誰かを信用しなきゃ生きていけないから信用するわけで、それは人の弱さをどうしようもなく感じながらの綱渡りのような感覚を伴うものじゃないかと。


自然に転がっている岩はそれが無いので、かえって心強い存在に映ります。そして、いつの間にか岩に向かって話しかけていたりします。といってもたいした話じゃない。「最近すごく暑いせいか、お尻にあせもが出来てツラいんです」とか、「朝の4時半くらいに近所の犬がバウバウ吠えだすので目が覚めてしまいます」とか、ハッキリ言ってしょうもないことです。


もちろん岩はなんにも返事をしません。ひたすら押し黙っています。その押し黙っている様子に信用が持てます。なんと懐の深い態度だろうとつくづく思うのです。人に言うと、「オロナイン軟膏を塗れ」だの、「耳栓しろ」だのと、当然の答えしか返ってこなくてつまらない。それだったら岩でいい。岩の方がはるかに深い。今後も私は岩と逢引します。