口から出まかせ日記【表】

家にあるホッカイロすべて有効期限切れ。

連泊すると見えてくるもの。

 

行から戻りました。で、とりあえず鏡を見た第一声が「誰これ?」。長時間のバイク走行に加えて、砂浜に折り畳みのイスを置き、「フランス人からバカンスを取ったら何も残らない」などとひとりブツブツ言いながら海を眺めていたせいでしょう。顔から首や肩にかけてこんがりと陽に灼けてしまいました。しかも髭を剃っていなかったので、まるで密輸業者のような風体になってしもうた。とほほ。


こたび過ごしたのは、海がどこからでも眺められる長閑なところ。時間の進みがゆったりとしてるので、私もまったりとした気分で過ごすことができました。そこら中に船着き場があり、停泊している船の脇で、釣り糸を垂れている子供やおじさんがいたりする。『海のぬし釣り』っていうゲームがありましたが、まさにあの世界観。


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でも今回、釣りは全然しませんでした。これがもし五泊とかなら、きっと三日目の午後くらいにはちょっと退屈して、釣り糸を垂れていたに違いない。「時間の進みがゆったりしている」と感じられるのは、まだまだ観光客気分だからでしょう。同じ場所で過ごす日を重ねれば、だんだん現地住人の感覚に足を突っ込んでいくものですよ。


着いた当初は新鮮な風景であっても、何度も通るうちにすっかり慣れてしまうので、もうちょいその場所にコミットメントしていきたくなりますね。地元の人しか利用しないような個人商店に寄って酒とツマミを買ったりとか、妙に年季のあるパチンコ屋に入ってみるとか。そこに住む人たちの生活の導線を追うようになっていく。

 

自分が泊っている宿泊施設の中でも、連泊することで色々と発見があったりするもんです。宿泊初日ってだいたい、部屋がキレイだとか、料理がすげぇとか、とりあえずギャーギャー言ってるだけなんですよ笑。でも、二泊三泊と宿泊を重ねていくと、色々な部分が見えてくる。風呂に入っていて、「天井のあのへん、掃除が行き届いてないな」とか、食事を眺めて、「これは毎回出るから、作り置きしてるな」とか。


「粗が見えてくる」っていうとネガティブな言い方ですけど、それをもっと本質的に表現すれば、目が慣れて鋭くなるということでもある。お客様として浮かれていた感覚から、もうちょっと冷静になって物を見れるようになるんですよね。すると、客の立場でいながら、なんていうか、「準従業員」的な感覚とか発想が自分の中から出てくる。


もし私がここの従業員なら、ここの汚れはちょっと放っておけない、とか。ここらへんのソファはこっちに置いた方が良い、みたいな。その場所を自分が働く職場としてみた場合に、どうしたらもっと快適になるか、みたいなことが次々と頭に浮かぶんですね。考えてみれば、ホテルとか旅館への宿泊って、他人の働く職場へ入り込むことでもある。一種の職場体験なんですよ。


同じ場所で宿泊数を重ねるほどに、だんだん、自分の感覚が客から従業員へ移行していくのが自分でも分かります。これがもし十日くらい泊まった暁にはどうなっちゃうのか。チェックアウトの際に履歴書と職務経歴書を提出→そのままロビーのソファーで面接を行う→宿泊時に感じたことを踏まえて、自分なりの改善案等を滔々と語る→その場で採用される→そのまま着替えてフロントに配置される。まあこれぐらいフレキシブルに人生送りたい。

 

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