口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

穴場を見つけよう。

(今年の3月に一度投稿したものです。けっこう暖かい日が続いてたような気がします。桜が咲くのも早かったですよね)

 

★★★

 

 

昨日はいい天気でした。気温もぐんぐん上がり、薄いコートを着て街の方へ出かけたのですが、途中で汗ばむくらい。春休みだからか、若い子たちがいっぱい歩いています。みんな精一杯、お洒落をしているつもりなのだろうだけど、おっさんには最近の若者のファッションの良さがまるで分かりまへん。

 

とはいえ、自分だって若いころは流行りのファッションでキメていたわけで人の事は言えない。流行っていうのは、いつのまにやら人の隙間に闖入してきて、様相を変えてしまう。ファッションなんか特にそうですね。世の中の光景を変えるほどの流行をつくる人たちを、凄いと感じると同時に、人の意志が大規模に、他人へ浸透する効果自体を、常々、怖いと考えています。

 

図書館に行って、借りた本を返し、ぶらぶら本棚を回って、目についた本を読む。のどが渇いたので自販機でコーヒーを買い、図書館の外にある公園に出かけていく。ここは穴場なのです。広々として、きれいに整備されている。なのに人が全然来ない。ベンチに座っていると、自分のためだけに用意された場所という感じがしてくる。贅沢な気分になります。

 

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大学生の頃から、自分にとっての穴場を探すのが趣味になりました。親元を離れて一人暮らしになり、狭いアパートで暮らし始めたけれど、6畳くらいの空間で生活に満足できるわけがなく、じきに、外をぶらつくようになったのです。

 

すると、だんだんと街の一部が自分の部屋とか、庭のようなものになっていきます。行きつけの食堂とか喫茶店でいつも座る席は、自分の机の延長になり、公園とか河原とか海岸とかは、自分の庭の延長になります。

 

それまで、学校と自宅の往復ぐらいしかろくにしていない人間だったので、自分の中で世界の見方が変わりました。自分と外の世界を、別々に位置づけるのではなく、外の世界の一部を、自分の一部と密接に結びつけることを覚えたわけです。

 

これは、かなり大事なことを学んだと思っています。学校で学んだことよりもはるかに根本的で大事なことかもしれない。これで自分はそれまでになく自信がつきました。外の世界に自分を移せる自信というか、自分の居場所を自力で見つけられるという感覚の原点になっていると思います。

 

穴場探しはその後も続いていて、地元に戻ってきてからも、それまで気づかなかった居心地の良い場所を見つける事ができています。若い人なんか、地元がつまらないと感じて都会へすぐ行ってしまいがちですが、どんなに広い場所に行ったって、堂々と居座れるような素敵な場所を見つけられないなら、自分のモノにできないよ、と教えてあげたい。