口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

本を群れで読むのですか?

 

存じでしょうが、あのフミコフミオさんが本を出版されました。

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正直、驚きがありません。いつか書く人だろうなと、予感が昔からビンビンしていたからです。読者登録こそしていないのですが、はてなブログの注目記事に現れるたびに目を通していました。私の感想ですが、読みごたえの差が激しい内容・文体という印象です。しっくりきたり、こなかったり。でも、すでに確固たる文芸だというのは間違いないと思っています。


そして、このたび出版された『神・文章術』。上の記事をブックマークすると抽選で貰えるみたいなので、「どうすっかなぁ~、ああ、どうすっかなぁ~」と、首を右に左に傾けているうちにキャンペーンが終わってしまいました。チーン。ということで、もし気が向いたら自前で購入しようと思います。


話が変わりますが、はてなの有名人が本を出すたびに、「身内が本を出した」みたいな雰囲気が漂ってきます。「俺らの中から成功者が出たぞ」みたいな空気感。そして、とにもかくにも皆で読んでみて、ああでもないこうでもないと感想・意見の応酬をして、ブックマークコメントが盛り上がる。オワコンなどといわれつつ、年季が経ったコミュニティらしい、ねちっこい関係性の残滓が伺えるのです。


別にはてなに限らず、話題となった書籍は、共通の課題図書を与えられたように各媒体で話題になるものです。私も影響を受け、たまに釣られて買ったりとかしちゃいます。そんな私もせっかくブログをやってるんだから、話題の書籍に真っ先に飛び込んでレビューなんかすればいいんじゃないかと思うんですが、正直、どうにも億劫なのです。

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マルティン・ルター著 『キリスト者の自由・聖書への序言』を読んでる途中。

キャッチ―な本が出ると、そう時間がたたないうちにレビューであふれますが、それらに目を通すと、称賛するにしろ貶すにしろ、限られた時間の中で効果的な内容を意識しながら書いたんだというのが分かります。そもそも最初期のレビューとは、その目的の中に「競争意識」が根付いているわけです。


新作の話題性にあやかりつつ、「自分のレビューを多くの人に読んでもらいたい」という欲望が花開くわけですね。話題性なんてあっけなく減衰しますし、かなり手早く仕事をすることになる。当然、自身の腑に落ちる前に、作品に対する誠意もあるかどうか分からないまま、粗削りなものが出来上がりやすい。それらに意義がないなんて言いませんが、かなり短距離走的な代物になっていることは間違いないでしょう。


その後、話題性をとうに失ってからもレビューは細々と書き続けられるものですが、寧ろ、私はそちらの方を信用します。時間が経てば経つほど、生臭さが無くなり、内容が純粋な感想となるからです。宣伝効果とは無縁の、良質なレビューが書き続けられることこそ、その本の真価を示すものだと感じます。だからこそ歴史的な書物は、数百年、数千年後にもレビューをされるものですよね。


そんなこんなで新刊の本の真価を、今すぐ自分が読んで決めてしまう必要も無いし、今こうしてブログを書いてるすぐ脇に積読本なんかもある。そういう諸々がブレーキになっている感じです。そもそもが、みんな揃いも揃って同じ本を読んでる状況って、あんまり好きじゃないんですよ。それより、偶然それを手に取ったことにより、縁から縁へと不思議に繋がって、か細いながらも、その人だけの読書の道が出来ていく。自分が選びたいのはそういう道です。

 

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これ聴きながらだと読書に集中できません🌴