口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

『不適応者の居場所』に行ってきました。

 

る11/16の土曜日。高円寺の一角で、密やかに、そして大胆に行われた「不適応者の居場所」に行ってきました。「不適応者の居場所」とは、鶴見済さんが主宰され、去年の11月から行われているイベントのことです。

 

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ある時は高円寺で、ある時は代々木公園で行われている、特に目的もない、ただ集まって食事をしながら駄弁る会、というものです。「不適応者」と名付けられているからといって、引きこもりがちの人とか、うつ病の人限定というわけではありません。なんとなくこの会のことを知り、なんとなく集まれる人が集まる。そういうものだと思います。

 

私もなんとなくこのイベントの事を知り、なんとなく「行きたいなぁ」と思っていましたが、ようやく重い腰を上げ、行ってみた次第です。今回はそれについて色々お伝えししていきます。「行ってみたいけど、実際どうなんだろう」という方にとっても、多少なりとも参考になればと思います。

 

★★★

 

ということで、いきなり高円寺にやってきました。

 

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 場所ですが、はじめて行くとなるとわかりにくいかもしれません。会場は「素人の乱12号店 エンジョイ北中ホール」となっていますが、それらしい看板がありません。それよりも「アヤマ鍼灸接骨院」の青い看板を目印にした方がいいです。

 

 

 ↑この接骨院の右横にある階段が会場入り口でして、当日はその階段の前に、

 

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どーん。

 

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 と、立て札が堂々出ています。

 

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 そしてこの、なんともいえない、ダークでアバンギャルドアンダーグラウンド感のある階段を登っていきましょう。私は正直、「え、ここに入んのかよ~」と躊躇しました。あとで話を聞くと、そういう方は何人もいらっしゃったようで、思わず通り過ぎたり、一度近くのコンビニで勇気をためてから登頂したという、なかなか厳しさのある階段であるという印象は拭えません。

 

★★★

 

そして、階段を登って一番奥のスペースが会場になっています。会場はだいたい10畳ほどの広さ。18時をちょっと過ぎた頃でしたが、ざっと10人くらいはすでに居ました。中に入ると、鶴見済さんや他のメンバーの方が気さくに話しかけて下さり、今回が初めの参加であることをお伝えしました。鶴見さんからは軽く説明があり、自由にお酒や料理を取って食べて自由にしてもらっていいということや、カンパで食事と酒代を集めたいということを聞きました。

 

さっそくカンパを入れるブリキの箱にお金を入れ、お酒とお料理を頂きました。料理というのはいわゆる精進料理で、配慮された内容です。すごくきれいに並んでいて、思わずスマホで写真を撮ったつもりが、何故かフォルダに画像がありません(泣)

 

床に座って会場を観察してみましたが、やはり1年続いているイベントなので、顔なじみのメンバー同士で話が弾んでいる感じでした。その後、次々と人がやってきて、初参加という人も加わりました。会場が人で埋まっていくに従って、自然と会話の輪に加わっていくような感じです。私も色々な方と話をしました。

 

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相当アンダーグラウンドみがある会場の天井(笑)

ひきこもりを長年続けた経験がある人、なかなか友達が作れない人、会社に居づらい人、なんとなくふらふらしている人。普段の生活していると、なかなか口に出せないことも、この会場では自然と口に出て、誰かと話し合うことができる。この不可思議な安心感が、この場所のなによりの価値の実態なのだろうと感じることができました。

 

盛り上がってきた頃に、鶴見さんから「自己紹介をしましょうか」と提案がありました。これは毎度おなじみのようですが、強制ではなく、パスでも構いません。それでも30人くらいの人が自己紹介をしました。皆さん、色々な経験をされ、挫折もあり、なにかと静かに戦っている。そんな印象が残りました。ちなみに私が「今日は福島県から来ました」というと、「おお~」と妙に大きな反応がありました(笑)

 

夜の8時を回ってくると、だんだん「お客さん」が増えてきました。高円寺界隈でイベントを主催している人がいらっしゃったんですね。ダメ連のペペ長谷川さんもいらっしゃって、いつの間にか私の横で酒を飲んでいるという(笑)。ちょうどそのとき話をしていた人が、鶴見さんやペペ長谷川さんのファンだという方で、目を輝かせていました。

 

お話をした人の中に鶴見済さんのファンだという方は多かったです。その人にとっての憧れの人が、すぐ近くにいるわけですよね。話しかけたい……でも話しかけられない……どうしよう、という感じは伝わってきました。私はそういう光景を眺めて、勝手ながら、すごく幸福感がありました。誰かにとっての憧れの場に一緒にいるという事が、他の人も自然と幸せにすることもあるんだよなぁと、改めて思いました。

 

夜の10時近くになると、少しずつ会場も空いてきました。このイベントは好きな時に帰って構いません。さっきまで私と話していた人も、いつの間にかいませんでした。連絡先を交換したかったけど……。私は10時過ぎくらいに他の人と一緒に会場を出ました。掃除がちょっと大変そうだなぁと頭によぎりましたが、まあ、なんとかなるだろうと、気にしないことにしました。すいません(*^_^*)

 

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ちょっとだけ気になったところもありました。会場の広さの事です。やっぱり30人も集まると、ぎゅうぎゅうですね。そうなると「誰かと話さないといけない」という圧迫感もかなり強くなるように思います。茨城から来られた人が私の隣で何度も、「帰りたい」というようなことをおっしゃっていました。普段話をあまりしない人にとっては、けっこう消耗する場でもあったのかもしれません。

 

室内でやる場合、理想としてはもう少し広い場所がいいかもしれません。会場内で誰かと自由に話し、疲れたら、その会場内で人と距離をとれるような。完全に外に出るのではなく、あくまでもその会場内で自由気ままに動ける感じならいいですね。今後も参加者が次第に増えていくことも考えると、高円寺の会場では難しくなってきそうです。

 

★★★

 

今回、このイベントに参加して、とても満足でした。いいイベントだと思います。ぜひ続けていってほしい。あと個人的にも、なにかお手伝いできることがないかなぁとも感じました。具体的にどうしようというのはよく分かりませんが……。1年近くフラフラしてきて、なんとなく方向性というものは定まってきたような気がするのです。とりあえず、次回のも是非参加したいと思います。

 

最後に。こういう曖昧な目的で、曖昧に集まれる東京って、いいところですね(エモい締め笑)

 

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