口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

お祭りは「人間関係」が歩いている。

 

まつりの季節。私の地元の各地でも、この前の三連休のタイミングで同時多発的にお祭りをやってました。ぶっちゃけ、私は今年に関しては「お祭り運」が非常に悪く、外せない用事があったりで、地元周辺でやってる祭事を泣く泣くスルーするほかなかったのです。が、さすがに今年最後のハイライト的なお祭りは是が非でも眺めたいんで行って参りました。


それはいいとして、同じ日程に複数のお祭りが重なっており、どれを見に行こうか迷いました。ていうか、各自治体はなんでそこで対抗意識を燃やすのだろう。もうちょい融通を聞かせて、それぞれ別の週に開催するようにとかすればいいじゃないか。同じ日程に重ねると集客が分散してしまうし、見に行く側からしても、毎週、異なるお祭りを見に行ける方が楽しいんだからそうして欲しいのだけれども。


などとプンプンしつつ、いざ、地元の駅前通りに提灯を吊り下げた山車が現れて祭り囃子が聞こえてきた途端にすべて許しました。お祭りだーっと頭がお祭りになって難しいことはあんまり考えられなくなり、祭囃子のリズムや、若い衆が纏う粋な法被、煌びやかな山車の装飾などに目を奪われてしまった。お祭りって風情の集合体みたいなもので、注目すべきところが多くて忙しい、けれども楽しい、みたいな感覚ですかね。

 

 

あと、これはお祭りの鑑賞の仕方としては意地が悪いのかもしれませんが、お神輿や山車と一緒に「人間関係が歩いてくる」のが面白いです。老若男女、お祭りを催す構成員がお神輿担いでやってくるわけじゃないですか。それを眺めながら、そこにいるひとりひとりが集団の中で、どういうポジションなのかを探るのです。この、なんやらでかい声で指示してるおっさんがたぶん町会長さんで、山車から離れてひとり心配そうに眺めている法被を着たこのおばさんが会長さんの奥さんかなぁ。もしかしたら山車の中で太鼓を叩いてる女の子の誰かが、娘さんかお孫さんなのかも。


ていうふうに、気になった人を観察して、その人にまつわる背景を勝手に妄想するわけです。「あの中で一番大変そうなのは誰かねぇ」なんて探っていくと、私とさほど年齢の変わらない人が、長老みたいな人に指示をもらいながら頭をペコペコして、それから山車を押している自分の子供ぐらいの歳の子たちのところへ行って、あーでもないこーでもないと捲し立てて、また何処かでペコペコしている。なんてのを繰り返しているのを眺めてると、ああ、祭りが好きでも祭りの運営に携わるのはゴメンだなと笑。


あと、道端の群集から妙に身なりのいい老夫婦が山車の前にヨロヨロと出てきて、そしたらわざわざ山車を止めてまで、町会長みたいな人が急に発狂でもしたかのような満面の笑顔で対応したりと、泥臭い生活上の因果なドラマが散りばめられているのが、煌びやかなお祭りの風情と相まり、まるでそれ自体がよくできた作り物のように総合的なエンターテイメントになっている。意外と人をじっくり眺める機会って少ないというか、普段は憚られることが多いですが、お祭りではそのあたりの心配は無用なのでここぞとばかりじっくりと人間を見ましょう👁️

 

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