口から出まかせ日記【表】

GWで浪費すると母の日にツケが回る。

お寿司が勇気を育ててくれた。

 

週はなんだか凄かった。ブログのお題が3つもありました。はてな20周年記念のお題が2つあり、加えていつものお題もあるわけで、ネタに困っている人にとってはある種の救済措置になるんじゃないでしょうか。というか実際、この機会にでもブログにちょっと戻ってきてくださいよ的なアピールポイントではあるのでしょう。生息不明になったり、noteやワードプレスに移ってしまった同志をもう一度呼び寄せるような。言い方があまり良くないかもですが、「撒き餌」的な企画になっていると感じます。


20周年企画でなく、いつもの方の今週のお題は「寿司」ということなんですが、私は寿司って言い方が苦手です。基本的に「お寿司」と昔から今もって呼びますし、私の中では回転寿司=「回転お寿司」です。が、流石に「回転お寿司行こうぜ」とか堂々と言うのはどうかと思うんで、記事内でも回転寿司にしときますか。で、せっかくなので、今回はお寿司の話をさせて頂きます。私がお寿司を意識し始めたのはたぶん4歳ぐらいからでしょう。なんかよく、お子様ランチ的なやつの隅の方に2貫ぐらい添えてあったりしますが、たぶん私のお寿司歴の始まりはあれだと思います。というか、現代に生きる日本国民の多くがそれだと思ってます。


で、だんだん年齢が上がるにつれて、両親とお寿司屋さんに行くなどして、お寿司自体を目的とした体験をするようになる。ちょうど自分の自我がにじみ出てくる時期とも重なってくるわけなので、つまりお寿司と向き合うことは、それを意識する大事な機会であると思うのです。お寿司といえばその種類の豊富さですが、目の前にたくさんの選択肢が出現したときに、自分が何を選んで何を拒絶するのか、その時点においての、自分の尺度に目覚める体験ともなる。


ちなみに私が生まれて初めて回転寿司に行った時、お寿司がベルトコンベヤーをグルグルしてるのを見て、なんか知らんけど真っ赤になって涙を流しながら怒っていたと母が言ってました。そんなの覚えとらんぞ笑。その時の自分の尺度的には、「お寿司が回転するなど天が許すものか。俺もゆるさんぞー」などと考えてたんでしょうか。現在は何とも思いません。というか、たまに回転寿司に行っても、アイスとか杏仁豆腐とか、スイーツばっかりニコニコしながら食べるおっさんになってしまったよ笑

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あと、お寿司を通した自分の変化って分かりやすいですよね。食べられなかったネタが、年齢を経て食べられるようになるとか。そもそもお寿司自体がダメだったのが、ある年齢からすんなりと食べられるようになるとか。自分の話ばかりして恐縮ですが、寿司ネタでいうと、ウニとイクラは長いこと食べられませんでした。味や見た目が苦手だとかそういうこと以前に、ネタの由来を妙に意識してしまい、若い時は食べられなかったのです。


シャリの上に乗っているウニは、結局のところ卵巣の部分だし、イクラは卵巣膜から取り出した魚卵じゃないか……なんてことを無駄にグロテスクに想像してるようじゃ、いつまでたっても食べられないままなんです。別に食べられないなら食べられないままでいいと思うんですが、お寿司は自分の苦手意識を振り切る体験をする可能性が、ネタのひとつひとつにコンパクトに収まっているのだと思います。足を引っ張るノイズを無視して、試しにひとつ、口に放り込む勇気が湧くかどうか。ちなみに現在はウニもイクラも大好物です。苦手意識がいつ吹っ切れたかは全く覚えてません。


あとお寿司といえば、カウンターで握ってもらうのがやっぱり風情があっていいもんです。でも、小綺麗な老舗のお寿司屋さんに初めて入るようなシチュエーションって、緊張しませんか。私も入った途端、常連客と店主から「なんだこやつは」みたいな視線で睨まれたら怖いなって思いますもん。でもこれだって、さっきいった勇気が絡んでくるんでしょう。見た目が苦手なネタでも、口に放り込んでみるまでどうなるか分からないように、暖簾をくぐってみなければ、その先にある世界は分からないわけですから。


だからこそお寿司って、それを楽しむために、ある程度の勇気を持つことが通念としてあるものだと思います。もちろん好き嫌いやアレルギーの有無もあるわけだから、お寿司が食べれない人は勇気が無い人だなんて、そんな雑すぎる判断はあってはなりません。ただ、この寿司ネタを試しに食べてみようとか、あそこのお店に今度勇気をだして入ってみようとか、ちょっとした勇気の出しどころとしては、日常的に存在感があるもなので、ある意味私たちは、お寿司に人間の部分を育てられているような気がするんですが、どうでしょうか。

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